2009年間一時金

組合員の生活状況は極めて苦しい――株主配当・内部留保を一時金へ

 2009年間一時金交渉で川重労組は「昨年末からの経済危機の影響から操業の調整や落ち込みにより残業の収入も減り生活状況は極めて苦しくなっている」として、会社に対して業績連動で決定する最下限値の129万円+アルファを要求しました。これに対し会社は昨年の妥結額より▲34万円ダウンの『129万円+2万円(収益改善協力金)』の回答を提示し6月12日妥結しました。これは大枠では労組の要求に沿った回答となっており妥結結果を評価できるようにも見えます。

 しかしTARGETによる一連の賃金制度の見直しにより毎月の賃金は大きく切り下げられており、一時金でローン返済や教育費用、生活諸経費の穴埋めを行っているのが実情です。
 空前の業績を上げた2007年度の業績連動として2008年の年間一時金は過去最高額の165万円で妥結しましたが「生活費の穴埋めであっという間に無くなった」、「一時金が多くて少しはリッチな気分になれるかと思ったけど変わらなかった」などと言った不満の感想も多く耳にしました。

 毎月の賃金では生活費をカバーできず一時金を取り崩して生計をやりくりしており、ボーナス気分では使えないものとなっています。一時金の減額は生活苦に直結する重大問題です。
2008年間一時金(妥結額)    165万円
2009年間一時金(妥結額)    129万円+2万円  ▲34万円

 操業の調整や落ち込みによる残業収入の激減に加え、家族や親戚の中にもリストラや派遣切りで職を失うケースやパート収入の落ち込みなど、家計は今深刻な状態となっています。日本全体が景気の回復を強く求めている状況の中、地域や社会に根ざした大企業としての真価が問われています。
 会社決算報告では内部留保の多くを占める利益準備金を、経常利益とは逆に増やしています。

「一時金はもっと出せる 原資は配当金にも内部留保にもあり!」

(09.07.01)