「安全で健康な職場」の実現に向けて確かな一歩を!
新年あけましておめでとうございます。
政府・民主が公約破りの大暴走、「歴史的岐路」に立つ日本政治
昨年は、東日本大震災と原発事故という未曽有の危機が起こりました。いまなお被災者の生活再建は、大きく立ち遅れています。引き続き震災復興と「原発ゼロ」のたたかいが大事となっています。
それに加えて今年は、日本を丸ごと売り渡すTPP(環太平洋連携協定)問題や沖縄での新基地建設問題、消費税増税と年金支給額の引き下げなどの社会保障問題についての是非が、いよいよ国民的に問われる「歴史的岐路」の年となります。
日本共産党は、米国・財界にいわれるまま、公約破りの大暴走を続ける野田政権と正面から対決し、「国民が主人公」の新しい日本、「原発ゼロの日本」への根本的変革をめざして奮闘します。
労働者のみなさん、職場からも「米国・財界中心」の政治に社会的反撃を起こしていきましょう。
2012年川重「社長年頭挨拶」について
長谷川社長は、年頭挨拶の中で、「働く人々の職場環境の改善」や「ダイバーシティの強化」、「安全を常に第一に考え、災害撲滅」などに取り組んでいくことを表明しています。これらについてはしっかり実行してもらいたいと思います。
一方で、先進国の景気低迷や円高を理由に、「海外調達比率の拡大や海外の生産拠点を含めたグローバルな生産体制の見直し」が必要と、たいへん気になることを述べています。
これらがそのまま実行されるならば、川重で働く労働者はもちろん、下請け企業や地域経済に深刻な影響をもたらすことになります。そして、大企業が競ってこのような道に走るならば、産業空洞化に拍車をかけ、日本経済を雇用破壊と景気悪化の悪循環に突き落とすことになるでしょう。
経済危機のときこそ雇用の創出とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を
2010年6月のILO99回総会では、企業は雇用や環境といった社会的側面に配慮してこそ持続可能となり、こうして「持続可能な社会」も可能となるという考え方に立って、経済危機のときこそ、「生産的な雇用とディーセント・ワーク注)」が必要だと提起しています。
そして、ディーセント・ワークを実現する上で、非正規労働から正規労働への転換と、非正規労働者の非差別・均等待遇が重要であること、また、「人員削減を優先する企業に未来はない」とつよく主張しています。日本の経済界の常識は、国際社会では非常識となっているのです。
大企業は、厳しい経済環境のときこそ、雇用拡大や地域経済の振興という社会的責任を果たすべきです。
注)ディーセント・ワークの4つの内容
1.人間らしい生活をおくることのできる十分な所得があること
2.社会保護によって労働者とその家族が保護されていること
3.労働基本権などの労働者の権利が保障されていること
4.ジェンダー平等(男女平等)を実現していること
「要求アンケート」へのご協力、たいへんありがとうございました
昨年末時点で100通を大きく超えるご回答をいただきました。詳細は別途報告させてもらいます。アンケート結果には、非人間的な「使い捨て」労働に対する不安・不満や正社員化の要求、サービス残業やセクハラ・パワハラの告発、労働災害や心身障害の不安、年齢差別による賃金カットへの怒りや低賃金による生活の苦しさなどが、数多く訴えられていました。たとえば、
「今家族と暮らしているので生活出来ているが、本当に一人になったとき今の給与では生活する自信がない、契約期間も6ヵ月ごとの更新で常に不安である」(神戸・派遣女性)
「<残業申請しない理由>解雇もちらつかせる。あるいは自己管理の不備が原因である旨の始末書を書かされる」(明石・正規男性)
「事技職のサービス残業をなくしてください」(西神戸・正規男性)
「夏場の仕事は、とても暑いうえ、保護マスク・保護作業服で頑張って働いているのに生活保護受給者と比べて、もらえるお金が月2〜3万程度しか変わらないのはおかしい」(兵庫・正規男性)・・・
誰もが人間として尊重され「安全で健康な職場」の実現を
以上のように職場では、誰もが人間として尊重され「安全で健康な職場」の実現が引き続き緊急の課題となっています。私たちは、この実現に向けて確かな一歩の年になるよう奮闘する決意です。労働者のみなさん、正社員・非正規社員が連帯し、ともに力を合わせて取り組んでいきましょう。
最後にみなさんがご家族ともどもこの1年を健康に過ごされることを祈念して新年のご挨拶といたします。
「はぐるま」2012年新年号より
(12.01.09)