働きがいのある職場から、安心して暮らせる社会へ
川重労組(第43回)定期大会で、今後2年間の活動方針が議論されました。
そこで、"高齢者層"の状況がどのようであるかを代議員の発言から見てみたいと思います。
ある代議員は、定年制度の見直しを要求する中で、
「60歳で住宅・教育・その他のローン返済を抱えている多くの組合員は、賃金が6割に圧縮され、貯蓄を食い潰しながらの生活を送っている・・・」
と窮状を訴えています。
ある代議員は、技術技能伝承がされるように要求し、
「60歳以降も継続して会社に残っている人の多くが、戦力としての働き方になっている」
と指摘されるように、速やかに対策を講じることが求められています。
ある代議員は、高齢者層の賃金圧縮を解消する取組み速度を速めるべきと要求し、
「58歳からの賃金カットをもっと先に延ばすように」
と組合員の気持ちを代弁しています。
質疑の中で、「『生活は大変厳しい』、『業務内容は変わらないのに賃金だけ圧縮されるのは、プライドを傷つけられる』」と労組執行部からも実情が語られています。
年金制度が変更されて、年金受給が65歳からの開始へ段階的に移行する時代にあり、働く者にとっての定年延長は、必要不可欠なものになっています。
川崎重工の定年延長制度では、定年退職が63歳で、条件付きですが希望すれば65歳まで雇用延長して働くことができます。
年金の受給開始年齢が65歳に制度変更され、これに対応する雇用延長制度の導入は、当然のことです。
しかし、先程より見てのとおり、この雇用延長制度を利用する組合員の声は、大変厳しい生活環境にあることを示しています。
それは、58歳の賃金カットに始まり、60歳以降の賃金は6割に圧縮されたうえ、プライドを傷つけられて、これまで通りの業務をこなさなくてはならないからです。
そこで、アクションプラン08の要求としては、これらの改善に取組み、技術技能伝承が活発となる職場環境を作っていくことが求められます。
(08.12.03)