「日本共産党」−歴史と理想にむすびついた名前

 7月に行われた参議院選挙で、ご支援、ご支持をいただいた皆様に心からお礼申し上げます。日本共産党は改選議席数を4から3に後退させ、得票数でも3年前から減らすなど残念な結果となりましたが、翌日の赤旗に掲載されていたように、「国政選挙での巻き返しにむけ、党綱領と大会決定にたちかえり、前進のために掘り下げた自己検討をおこなう決意」です。
 さて、7月は日本共産党創立記念の月ですので、党の歴史と理念、世界の動きと未来像について紹介させて頂き、日本共産党に対するご理解を深めていただければと思います。

 日本共産党は、今から88年前の1922年7月15日に創立されました。そしてそれ以来、この名前は党の歴史と固くむすびついてきました。
 日本の軍国主義が、国民の人権、自由と民主主義を乱暴に踏みにじって、中国侵略や太平洋戦争につきすすんでいた時代に、日本共産党は「国民主権」、「反戦平和」の旗を、命をかけて守り続けました。「国民の自由と民主主義を守る」という、今では当たり前の要求ですが、それを掲げたために過酷な弾圧を受け、多くの党員が投獄され拷問で命を失いました。しかし日本共産党が掲げた「国民主権」、「反戦平和」の原則は、いまの日本国憲法にしっかりと書き込まれました。
 現在でも、「共産党」という名前が「コワイ」とか「なんとなくイヤ」という声を聞くことがありますが、これらは全くの誤解が原因です。「鏡に映ったものが左右反対に映る」ように、「国民の自由と民主主義を守る」ことを弾圧した、軍国主義政府こそが本当は「コワイ」存在であり、歴史的にも糾弾されるべきでした。88年もの長きにわたり「日本共産党」という党名を守り続けてきたことは、「ブレない」ことの証しであり、同時にそれは私たちの誇りでもあります。

 いま世界的に問題となっている、長期にわたる大不況、貧困と格差、地球環境問題などは、「利潤第一主義」を原理とする資本主義社会の枠組みのなかでは、これを解決することは出来ません。人類史としてこれを克服していくためには、資本主義をのりこえた「社会主義、共産主義」の社会に進むことが求められてくる、これが日本共産党の展望であり、党名にこめられた思いです。
 日本共産党がめざす「社会主義、共産主義」の社会は、自由と民主主義をはじめとして、資本主義のもとで発展してきた価値あるものを受け継いでさらに発展させる社会です。
 そのために、まずは資本主義の枠内で「国民が主人公」の民主主義日本への改革をおこない、その上で選挙に示される多数者の合意を得て、「共産主義、社会主義」の道に踏み出すことを展望しています。それは旧ソ連などが行っていた、覇権主義や専制主義とはまったく無縁です。
 今21世紀を展望してみると、アジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国の中から、資本主義とは別の新しい発展の探求がはじまっています。人類が資本主義という枠組みを越えて「社会主義、共産主義」に前進することは、大局的には歴史の法則的な発展方向だということが、私たち日本共産党の確信です。
 結党いらい日本共産党は、党の存在意義を「そのときどきの国民の苦難の軽減と平和のために奮闘する」ことに求めてきました。
 私たち日本共産党川崎重工委員会は、川崎重工で働く全ての皆さんが、「安全で安心して働ける職場環境」のもとで、「人間らしい労働」ができる職場を目指しています。
 今、私たちはホームページの公開をはじめとして、職場新聞「はぐるま」を工場門前で配布するなど、日本共産党の理念・政策を訴えています。
 派遣労働者の首切り反対を訴えて、労働局や川重本社への申し入れも行いました。困ったことがあれば、あなたの近くにいる党員へ相談されるか、川崎重工委員会の電話、FAX、ホームページのメールでご連絡ください。

(10.07.17)