KEE環境サービス(株)は首切り計画を撤回せよ!

 東京の稲城、狛江、府中、国立の4市で構成する「多摩川衛生組合」が運営するごみ処理施設「クリーンセンター多摩川」(稲城市)で、主に焼却炉の運転に当たっている委託業者「KEE環境サービス(株)」の従業員でつくる労働組合が1月25日、雇用保証を求めてストライキを決行しました。ストに立ちあがったのは、個人加盟の労組「東京西部一般労働組合」のKEE環境サービス分会です。

 多摩川衛生組合は、09年12月と10年2月、外部業者に委託するリサイクル処理費用の削減のために、独断で乾電池や蛍光管の有害ごみを試験的に焼却したうえ、それが発覚後にも蛍光管を焼却処分していました。その責任をとって稲城市長が管理者を辞任し狛江市長が就任しました。そして、これまで川崎重工と随意契約していましたが、有害ごみの不正処理問題を受けて委託業者の選定方法も見直しています。

 KEE環境サービスは、川崎重工100%の子会社で、多摩川衛生組合とプラント運転・保守サービスを契約している川崎重工から、その業務を再委託されています。多摩川衛生組合からの委託費用は直接人件費部分で一人あたり年間約700万円にもかかわらず、KEE環境サービスの従業員は大半が300万円弱の年収となっています。そのあげくに、KEE環境サービスは、来年度の運転業務の契約が取れない場合、一部従業員を除き解雇するという方針を示してきました。

 これは、多摩川衛生組合の不正処理問題の影響を労働者に一方的に責任転嫁して、事実上の「整理解雇」を通告するものであり絶対に許されません。
 私たちは、KEE環境サービス分会が要求する来年度の雇用保証とピンハネ分の賃上げ等の労働条件改善を支持し、KEE環境サービスに対し首切り計画をただちに撤回することを要求します。また、親会社の川崎重工は、KEE環境サービスに対し雇用を守る企業としての社会的責任を果たすよう厳しく指導すべきです。

(11.02.22)