R系列の賃金改定
−平均賃金を下げたTAR-GET−
『R1=2万円、R2=1万円の増額を2008年10月1日より実施!』
これは、5月の労働協議会で川崎重工(会社)から報告・提案されました。
「2004年度より実施したTAR-GET緒施策により、R系列の30歳前後における賃金水準が、世間水準に比して中弛みを起こしていることが確認できた。」との改定理由です。
「今回の増額で、世間水準まで引き上げることができた。しかし、賃金水準の検証は今後も必要である。」とし、あくまでも事業存続のための優秀な人材の確保にあると、会社は本音を洩らしています。
TAR-GETの導入に伴い、定昇(定期昇給制度;終身雇用を前提に、職級別に一定額が賃金に毎年加算される)が廃止されました。
このため、川崎重工で働く人々の賃金は、職級が上がらなければ上昇せず、逆に平均賃金を押し下げています。この4年間で、世間水準からは大幅な開きとなり、会社からは増額の根拠が示されることなく、R1では2万円、R2で1万円アップの提案がされる事態に至っています。
しかも、今回限りではなく、今後も見直すことを明確にしています。
しかし、ある一定期間で賃金に世間水準と開きが出れば、その都度、差額の補填によるつじつま合わせをしようとするもので、川重労働者にとっては、この期間を世間より低い賃金で働くことになります。
ならば、成果主義の賃金制度であるTAR-GETを廃止し、とりあえずは定昇の復活を含めて、川重労働者の生活基盤を支えるべきではないでしょうか。
[川崎重工の職級制度] 川崎重工では、一般従業員の職級が上記のように3系列になっています。 新入社員は、G系列に位置付けされますが、昇進に伴って、事技職はR系列、 生産職はS系列に位置付けされます。また、この位置付けにより給料がアップ して行きます。 |
(08.07.04)