“神戸憲法集会”に参加しました
読者の方から「“神戸憲法集会”に参加しました」という投稿がありましたので紹介します。
“神戸憲法集会”に参加しました
11月3日(土)神戸市西区民センターなでしこホールで行われた憲法集会に参加しました。
“優しさとしての文化”木津川計さん講演と兵庫県内各地・各界の9条の会による活動報告の2部構成でした。
いつもは、三ノ宮勤労市民センターのホールで行われるのですが、今回は神戸の西端にもかかわらず350名が集まりました。
木津川さんの講演に文化の大事さを再認識させられました。
大阪の橋下市長が文楽の曾根崎心中をみて演出・台本が古いと言ったそうです。
木津川さんは言います、「古いから文化伝統があるのです、そこが全くわかっていない認識の底が浅い!」
講演の初めに話されたのは、先日亡くなられた藤本義一さんのことでした。関西文化人の中で、「大商店の旦那さん」にたとえられ、藤本さんが庶民派で笑いとユーモアたっぷりの人だったと紹介されました。
藤本義一さんは「9条の会・おおさか」呼びかけ人のひとりです。
ご冥福をお祈ります。
木津川さんの講演は日本の文化を中心にさらに進みます。
・アニメの世界での「鉄腕アトム」について
人類愛、ヒューマニズム、ワールドワイドヒューマニティーを訴えています。
・映画の世界での「男はつらいよ」について
失われた家族、失われた自然、自由人への憧れが描かれていて、主題歌の伝える思い、限りないマドンナへの慕情が映し出されています。
・漫画「サザエさん」
荒唐無稽な場面を描いていない。(波平は1回も残業せず5時に退社している)
家庭の平和を描いている。(頼りがいのある主人公が登場しない)
活発な女性像を描いている。(戦後民主主義の理想像、暴力を排してセックスを描かない)
“ど根性”全盛時代の中で息抜きを人々に与え、懐かしい昭和の残像のなかに失われた人間本来の営みを訴えています。
・漫才
秋田実、エンタツ・アチャコの漫才には、笑いに対して平和主義が貫かれている。
文化の多様的な発展なくして人類の発展はありえないと話されていました。
時間の都合で、喜劇“松竹新喜劇と藤山寛美、「安心して笑える笑い」”、詩歌”感動した歌と優しい詩へ”と続く話は聞くことができませんでしたが、木津川さんの思いが凝縮された90分間の講演でした。休憩のあと県内の9条の会の活動報告がありました。
・しばらく眠っていた「9条の会ひがしなだ」が再開したことについての報告。
・北区にある6つの9条の会が集まって、定期的に講演会を開催している。
・西区9条の会は、朗読劇で今おかれている現状を訴えられました。
兵庫県下の9条の会の活動に感動を覚え、あらためてエールを送ります。
毎年5月3日の憲法の日と11月3日文化の日の年に2度、兵庫県では憲法集会が開かれます。みなさんも来年は是非参加してください。木津川計さん プロフィール:
1935年生まれ、1968年に創刊された雑誌「上方芸能」発行人。関西の芸能文化を論じ続け、立命館大学教授を定年退職、現在は川西市生涯学習短期大学学長。Y.H記
(12.11.24)