またクレーン事故

(尊い犠牲を無駄にしない安全対策を)

 川崎造船神戸工場で8月1日午前9時頃大小2基のクレーンが接触事故を起こしていました。
 旋回中の200トンクレーンの機械室が固定式の艤装用クレーンに接触したものです。
 艤装用クレーンのアームが曲がりましたがけが人はありませんでした。

昨年の事故の教訓は

 けが人がなかったので幸いでしたが、同工場では昨年の8月にも修理作業中のクレーンが倒壊し、7人が死傷した事故を起こしています。
 この事故の責任者が業務上過失致死傷容疑で書類送検され、また兵庫労働局からも労働災害防止を徹底するよう行政指導されていました。

どんな安全対策だったのか

 そのための安全対策を講じていたはずなのにどうしてまたこのような事故が起きてしまったのでしょうか。

 昨年の事故についてこのホームページでは以下のように指摘していました。

会社は事故が起きるたびに「個人の不注意」とか「自分の安全は自分で守る」など毎回同じことを呼びかけますが、このたびの重大災害の主要な原因は、「個人の不注意」ではありません。捜査関係者も指摘しているように「安全を軽視し生産工程を優先した」ことなのです。もちろん一人ひとりが、日々安全規則を守ることは安全の基本でありとても大切なことです。しかし、個人の注意力だけに依存しているような安全対策だけでは事故はなくならないのです。・・・・安全な設備と準備に十分人手をかけること、また互いの安全を気配りする信頼関係、これが「生産第一」ではなく「安全第一」と言うことではないでしょうか

 再度、会社に対し真の実効性ある安全対策を求めるものです。

(08.10.04)