現役世代にも重い負担となっている「後期高齢者医療制度」 |
75歳以上の方だけの問題ではありません
いままで払っていなかった保険料を負担することに |
2008年4月、扶養家族として健康保険に加入していた75歳以上の方は、「後期高齢者医療制度」の加入者になりました。(75歳以上の被保険者の方も同様です)
健康保険では、本人が健康保険料を納めており、扶養家族が何人いても同じです。
いままで扶養家族として健康保険に加入していた75歳以上の方は、保険料の負担がなかったのです。
「後期高齢者医療制度」の保険料は、暫定措置として4月から9月までは免除となり、10月から3月までの保険料は、1割負担となっています。
今すぐに保険料の徴収がないということで、いままでと同じように感じられますが、来年の4月からは確実に一人一人が保険料を支払わなくてはならないのです。
このことが「後期高齢者医療制度」の問題を分かりにくくさせています。
「後期高齢者医療制度」の保険料は、支給される年金から天引きされ、確実に徴収されます。
問答無用の「年金天引き」の保険料徴収も問題です。
現役世代の保険料からも支援金 負担が増大 |
公的医療保険は、
1.国民の家計負担(保険料+窓口負担)
2.事業主(企業)の保険料
3.公費(国と地方)
で運営されています。
今回の「後期高齢者医療制度」において、川崎重工業健康保険組合から支援金として上納する金額は、20億4777万円で保険料支出の14.4パーセントにもなります。これは労働者一人当たり年間8万305円を負担していることになります。(かわさきけんぽニュース 第559号より)
私たちの健康保険料は、支援金として「後期高齢者医療制度」に大きく関与しているのです。
「後期高齢者医療制度」の保険料は2年に一回見直され、増加されていくという報道もされています。支援金も負担が増えることが予想されます。
※「後期高齢者医療制度」とは 2008年4月から75歳以上の高齢者は、これまで加入していた国保や健保を脱退させられ、新しくできた「後期高齢者だけの医療保険」に組み入れられました。 1.現行制度との大きなちがいのひとつは、保険料の「年金天引き」 2.もうひとつの大きな問題は、「後期高齢者」の医療を制限することです。 |
誰もが安心してかかれる医療制度を求めます |
「後期高齢者医療制度」は、75歳以上のお年よりに対する差別を持ち込んで医療費を削減しようということです。
政府は、団塊の世代が後期高齢者になる2025年までに医療費を5兆円削減しようという目標を立てています。
医療費の削減は、中途半端な見直しや一部の手直しで解決する問題ではありません。
考え方の根本が間違っている「後期高齢者医療制度」は、撤回・廃止させるしかありません。
(08.05.13)