職場体操は「自由参加」?

(播磨工場で職場体操が就業開始時間の5分前からに変更!)

 播磨工場では、2006年4月より、今までの就業時間内に行われていた職場体操を、就業時間開始5分前の就業時間外に変更されたため、職場体操は、「自主参加」となりました。
 実際の変更は、会社側の都合により5月からとなりましたが、職場体操は、何のために行っていたのかについて、改めて皆さんと考えてみたいと思います。

<会社の言い分>

 会社は、4月下旬に従業員に対して「職場体操開始時間の変更及び通勤バス運行スケジュールの変更」を周知徹底するように各部門の所属長に通達しました。その主旨は、「・・・鋼鉄製橋梁事件による長期に渡る指名停止の影響等により、非常に厳しい状況にある中、・・・」「・・・全従業員の意識改革により再建計画を確実に実行することが必要不可欠であり、再建に向けた意識改革醸成の一環として、就業時間を有効に活用することにより生産性向上を図るべく今回実施するものである。」という内容です。
 職場体操開始時間の変更に伴って、通勤バス運行時間は、最高8分早くなった時間帯もあります。

<組合の言い分>

 組合は、強制ではなく「自主参加」なのだから特に反対する理由がないとして、容認しました。しかし、4月26日安全衛生専門委員会(組合ニュース第1531号)での会社との質疑応答の中で、会社に対して「Q.職場体操の時間が事業所によって異なっている。就業時間内に行ない全員参加させるべきではないか。本社としての見解を示されたい。」と質問しています。それに対して会社は、「けがの防止という観点などからも全員参加で職場体操をやったほうが望ましい・・・実態は各事業所の裁量に任せている・・・現時点では強制してやらせるという考えには至っていないが、できるだけ職場体操を行うよう推奨したい。」と述べています。

<他の事業所及び川重グループの体操時間>

 川重の事業所の中で、就業時間内での職場体操を実施しているのは神戸工場のみで、その他の事業所は全て就業時間外です。
 川重グループでは、川崎造船が就業時間内、カワサキプレシジョンマシナリーも就業時間内で、その理由として、「社外工の統制が取れなくなる」「義務付けると違法性が高い」などにより、就業時間内になっているようです。

<職場体操とは>

 本来、職場体操は会社自身も述べているような「けがの防止」だけでなく「ポカミス防止」にも役立っています。決して会社が述べているような「意識改革醸成の一環」で就業時間内外を決定されるものではないと思いますし、ましてや、「就業時間を有効に活用することにより生産性向上を図る」ために職場体操時間をカットして生産に追い立てるものではありません。
 安全な職場環境を整えるのは、会社が当然行なわなければならない役割ですが、その安全に欠かすことが出来ない職場体操という作業準備を、「自主参加」という個人任せにして安全をおろそかにするようなことがあってはなりません。

<職場の声>

 各部門の所属長から通達された各職場では、「自主参加だ、自主参加だと何回も言われたら、参加しない訳にはいかないよ」「就業前の5分間分、ただ働きになるよ」と嘆きの声が聞こえています。
 皆さんは、どのように考えられますか?

(06.06.06)