「はぐるま」 2015年 新年号
NO.222



志賀高原
Contents
 「国民が主人公」の日本へ 「労働者が主人公」の職場へ 新たな時代の幕開けの年に
 大河
 読者の広場
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「国民が主人公」の日本へ
「労働者が主人公」の職場へ
新たな時代の幕開けの年に


みなさん新年明けましておめでとうございます。

総選挙の結果―「国民が主人公」の日本へ新たな時代の幕開けに


昨年の総選挙では、「安倍政権の暴走ストップ、日本の政治の五つの転換」、政党助成金の廃止を強く訴えた日本共産党が、改選8議席から21議席に躍進し、衆議院でも議案提案権を獲得しました。

安倍政権に最も厳しく対決した日本共産党が躍進したこと、そして、沖縄の4つの小選挙区すべてで新基地反対勢力が完全制覇したことは、「国民が主人公」への新たな時代の幕開けとなるでしょう。

安倍政権の〝暴走宣言″は国民多数の意思に背く「先のない」道

安倍首相は、首相指名後、自らの政治を「戦後以来の大改革」と称し、「激しい抵抗」があろうとも「真っすぐに進んで」いくと〝暴走宣言″しました。その中身は、憲法改正、消費税10%、「アベノミクス」、集団的自衛権、原発再稼働、沖縄新基地で、どれも国民の多数の意思に背くものばかりです。「大企業や富裕層がもうかれば、いずれは庶民の暮らしに回る」という自慢の「アベノミクス」は、深刻な格差拡大をもたらすものと、日本共産党だけでなく、OECD(経済協力開発機構)からも痛烈に批判されたものです。どれも国民生活を大切にする視点が欠落しており、「先のない」道です。

「海外で戦争する国」づくりを許さない国民的共同のたたかいを

安倍政権は、いっせい地方選挙後に、集団的自衛権行使を具体化する法案を、一括で国会に提出し一気に押し切る構えです。戦後70年の今年、安倍政権の憲法9条を破壊する野望を打ち砕きましょう 。

企業が社会的責任を果たしてこそ経済の安定的な成長ができる

労働者の実質賃金は、15ヵ月連続の減少です。その要因の一つは、大企業を中心に非正規雇用が増加したことです。このため年収200万以下の人が1100万人を超えています。

一方、大企業の内部留保は286兆円に膨れ、前年より約14兆円も増えています。いまこそ大企業は、内部留保を活用して、大幅な賃上げや非正規社員の正社員化、下請け・派遣単価の引き上げなどの社会的責任を果たすべきです。

企業発展の源泉にもなる「労働者が主人公」の職場の実現を

職場では、依然としてメンタル疾患や労働災害が深刻です。また、プラント・環境カンパニーの遠隔地配転やKCMグループの売却など、労働者に一方的に犠牲を強いるやり方が横行しています。企業は、目先の利益や株主への配当だけでなく、労働者を大切にして
経営問題を解決していく視点が必要ではないでしょうか。誰もが本当に大切にされる「労働者が主人公」の職場の実現にむけ、新たな時代の幕開けの年となるよう、みなさんと力を合わせて奮闘する決意です。

みなさんがご家族ともどもこの一年を健康に過ごされることを祈念して、新年のご挨拶といたします。


【大河】
すさまじい轟音と激震が襲い死者6434人、全半壊(焼)約47万世帯の被害を出した阪神・淡路大震災から20年。まだ多くの被災者が住宅や生業再建の借金返済に追われています。神戸市と西宮市は、「入居期限は20年」だと借り上げ災害復興住宅から被災者の追い出しを迫っており、被災者は不安を募らせています。

なぜいまなお被災者が苦しむのか。その根底には、現金給付など「個人財産の形成になる支援は行わない」、国民生活より大企業応援という国の姿勢があります。これが大災害からの復興を妨げてきました。

これに屈せず、阪神・淡路の被災住民が中心となり98年に「被災者生活再建支援法」の成立を成し遂げたことは、歴史に残る偉業でした。被災者の生活再建は、人間として生きるための「基本的人権の基礎」であり、地域社会の迅速な再建に不可欠です。災害が多発する今日、阪神・淡路大震災の生活再建運動を継承発展させましょう。


読者の広場 
ロボットがロボットを!
精密機械カンパニーのロボットの売上は伸びており、工場内にあるロボット展示場では、ロボットがロボットを作る最先端技術を見学できるということで注目を集めています。昨年11月には、100名近くの見学会が行われました。
(西神戸・ロボコップ)
神戸工場納会
私の職場では、部課単位で打合せテーブルや会議室で納会をしています。幹事さんが近くの市場やお店で調達した飲み物とつまみで納会が始まります。出張先で買ったお酒を差し入れする同僚もいます。

ひとしきり飲むと、隣のテーブルの親しい同僚や先輩たちと乾杯です。納得するまで話を咲かせています。納会は、年末の楽しみの恒例行事となっています。
(神戸・N)
明石工場の組合掲示板が明石市会選挙の掲示板に変身
現在、工場内の組合掲示板は、今年4月の明石市会議員選挙に組合・会社が全面的に推す久枝候補のポスターが真ん中に張られ、選挙の掲示板さながらです。

「支える会」発足時からオルグ活動に支部委員、今まで動員されなかった職場委員をも動員し、選挙必勝に向けた選挙運動が加熱しています。

この運動エネルギーを工場内の安全な職場作りや、正社員化の雇用環境の改善、企業利益を還元させる給与の大幅アップなどに活用してほしいと思います。
(明石・3研ビルの落ち葉)
 「はぐるま」への期待の一言
はぐるまには、従業員、労働者にとって知っておくべきことがたくさん書かれていると思います。ただ、なぜ、ほとんどの人が受け取ろうともせず、受け取っても読まずにゴミ箱に捨ててしまうのか? それを考えて欲しいです。

内容のテーマ数を減らし、文字を大きく見出しで興味を引く工夫が欲しいです。会社にとっては知られたくないこと、労働者には知っておくべきことをメインにされてはいかがでしょうか?
(神戸・Y)
全従業員が金銭面、雇用面、将来面で不安を感じる事のないように、社内環境改善のための声をどんどん発信し、今、現実で何が起こっているのかを、若い世代中心に伝えていただきたいです。
(播磨・S)
派遣で働きだしてから10数年たちます。半年毎の契約を終えると、とりあえずホッとします。その先はなるべく考えないようにしています。はぐるまで「正社員が当たり前」になるよう呼びかけて頂いていますが、正社員で働いて先が見えるようになれば良いなと思います。これからももっと頑張って下さい。
(神戸・M)


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