「はぐるま」 2016年 春季号 NO.227 |
5・3 兵庫憲法集会 |
Contents
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<参議院選挙>
戦争か平和か、独裁か民主主義か
市民・4野党で安倍政権を退陣させよう!
日本は安保法制=戦争法施行で「海外で戦争する国」となった
3月29日施行の戦争法は、「国際紛争の解決の手段としての武力行使」を禁止した憲法9条を真っ向から踏みにじるものです。これにより、日本の自衛隊が、戦後初めて外国人を殺し、戦死者を出す危険が現実のものとなりました。
いま、独裁政治がはじまろうとする非常事態に直面している
たとえ国会で多数を持つ政権党であっても、憲法の枠の中で政治を行うのが立憲主義です。
「憲法9条のもとでは集団的自衛権行使は許されない」という戦後60年余りの政府の憲法解釈を、安倍政権は180度変更してしまいました。安倍首相には、自分が憲法で縛られている自覚がまったくありません。権力が憲法を無視して暴走したら独裁政治です。
「自民党改憲案」を日本国憲法にする? 参議院選挙の大争点
安倍首相は、「自民党は改憲案を決めている」「国政選挙でお示ししていきたい」と公言し、参議院選挙において、自民・公明やおおさか維新などで3分の2以上の議席をめざすとして、明文改憲への執念をむき出しにしています。
現憲法は、生存権、幸福追求権、個人の尊厳、教育を受ける権利など極めて先駆的な内容をもっています。変えるべきは、憲法をないがしろにする政治です。
アベコベの「自民党改憲案」―憲法によって権力を縛るのではなく、憲法によって国民を縛るものへ
「自民党改憲案」は、憲法9条2項を削除し、「国防軍」を創設、さらに、首相の緊急事態の宣言で、内閣に権力を集中し、三権分立も基本的人権も停止する事実上の「戒厳令」を可能とする「緊急事態条項」の創設などを明記しています。近代憲法の根本原理である「個人の尊厳」についての規定は全面削除しています。これでは、憲法が憲法でなくなってしまいます。
”戦争法廃止” ”野党は共闘”の世論と運動が全国各地に
昨年来から、全国各地で、青年・学生やママの会、学者の会などが戦争法廃止・立憲主義の回復を求めて、自発的な意思で立ち上がっています。日本の歴史でも初めての市民革命的な運動が始まっています。
政治は変えられる 日本共産党は野党共闘に全力を尽くす
日本共産党は、野党共闘に全力を尽くしています。市民・国民の後押しを受けて、参院選で32の1人区のうち30選挙区(5月22日現在)で、野党統一候補が実現しています。残りについても協議が行われています。
みなさん、政治は変えられます。独裁政治と戦争国家への逆流にストップをかけ、立憲主義・民主主義・平和主義を貫く新しい政治を築きましょう。
【大河】 先日、〝サッカー史上最大の番狂わせ〟の報道が世界を駆け巡りました。最高峰のプレミアリーグで、資金力もスター選手も持たない人口30万の小さな町のチーム―岡崎慎司が所属するレスターが、〝宇宙人を見つける〟よりもはるかに難しいといわれた奇跡の初優勝を達成しました。 「私は有名選手を求めてはいない。選手たちと共に成長したい」。これは、今季からレスターに就任したラニエリ監督の言葉です。彼は、戦い方もコーチ陣も「変えないこと」を決め、選手の自主性を尊重し、経験の少ない選手の長所を伸ばす一方、「走り切ること」を強く求め続け、その分、週休2日を貫き体力維持に成功させたと言われています。ピッチでは、「自分のプレーを楽しんでくれ、そしてできればチームを勝たせてくれ」と勇気づけた。 不正や不祥事が続く大企業の経営陣は、目先の利益や株主だけを見るのではなく、ラニエリサッカーから学びとるのもよいのでは。 |
船舶海洋カンパニーは、2015年にブラジル合弁事業関連損失として198億円を計上し、2016年度以降も「損益状況は危機的」(船舶海洋ニュース4・26)と餅田プレジデントが語っています。社内では、今年度黒字達成のためにコストダウンが必要であり、その施策として次のことが求められています。
●取引先への材料費のコストダウンの「お願い」
●派遣社員や工数等の削減
業績悪化の理由は?
業績悪化の理由として、同じ船舶海洋ニュースでは、ブラジル関係の損失、TDVでの値引き・納期遅延、円高進行などがあげられています。新規参入した「海洋関係事業の難しさに直面した」ということですが、働く人たちの責任とは言えないでしょう。
取引先や労働者に穴埋めさせる経営姿勢こそ問題では
2012年にも業績悪化を理由に、請負・派遣会社に単価引き下げの協力要請を行っています。
造船業は、いつも景気の山谷があるものです。谷のたびに、取引先や労働者に犠牲転嫁していては、ものづくりの誇りを奪い、技術の蓄積を困難にするでしょう。雇用を守り、地域経済の発展のために尽くすのが大企業の社会的責任ではないでしょうか。
神戸工場 機械ビジネスセンター 防衛省の制度調査が実施された “まるで警察の取り調べのようだった”の声も 昨年12月に防衛省の制度調査があり、関係する社員・派遣社員に対し、アンケートと個人面談が実施されました。現業職や派遣社員も含め、広範囲に実施されたのは今回が初めてです。 防衛省から個人面談を受けた労働者には、制度調査の目的・内容やその対応について、事前に会社から説明を受けていなかったので、多くの人がどう対応したらよいか戸惑ったということです。中には、警察の取り調べのようでたいへんストレスを感じたとか、プライベートのことやスパイ的なことまで聞かれたという声もあがっています。 今後も制度調査が実施されるということなので、会社はこれらについて適切な対応が求められます。 |
【2016春闘を振り返って】 いつも「先行きの不透明感」「固定費の増加」 いま、企業に問われているのは? 過去最高の業績の中で期待された賃上げは、要求額4千円に対し、1500円で妥結しました。 会社が「固定費の増加」などを理由に賃上げを渋ってきた結果、左下グラフのように、この5年間、平均基準賃金は約30万円のままです。しかし、配当の方は3円から12円と4倍に増えています。あまりにも株主偏重になっています。 賃上げ4千円の必要経費は10億円余りで、配当1円で約17億円ですから1円未満です。内部留保も4千億円以上ですから賃上げの体力は十分と言えます。 大企業は、社員・株主だけでなく、非正規社員や取引先などの多く人たちによって成り立っています。その関係者に利益を公平に分配することが大企業の社会的役割と言えます。そして、これこそが、地域経済の再生と経済の好循環の道ではないでしょうか。 |
三菱自動車の燃費偽装問題が問いかけていること
三菱自動車の燃費偽装の新事実が次々と明らかになっています。いったいなぜ、そして再生への道は。
違法燃費測定、ほぼ全車種
報道によると、三菱自動車は、1991年以降、国内で発売されたほぼ全車種で、走行試験せず机上で算出したり、架空データを使用したりして、燃費を5%~10%よく見せていたということです。消費者は、燃費がよいと思って買ったのにだまされた気分でしょう。
影響は広範囲 一時帰休や下請先が操業停止に
三菱自動車は、今回の問題を受けて4車種の生産と販売を中止しました。それに伴い、岡山の水島製作所は生産がストップし、4000人近い労働者が一時帰休に、しかも、会社が労働組合に賃金カットまで打診したと言われています。また、下請け工場の一部は操業停止に追い込まれています。全国に約7800社の下請企業を持つだけに、深刻な影響の拡大が懸念されます。
過去に2回の「リコール隠し」、有罪確定も
三菱自動車は、これまで2000年、2004年に大規模な「リコール隠し」が発覚。2002年には、トレーラーの構造的な欠陥からタイヤが脱落し母子死傷事故を起こしていますが、「リコール隠し」だったとして、2010年に最高裁で元社長ら幹部が有罪。そして、2012年には、リコール対応の遅れで国土交通省から厳重注意を受けています。
不正の尻拭いをさせて企業体質は変わるだろうか
2004年の「リコール隠し」の時は、賃金カットや年末一時金の見送り、人員削減など、何ら責任のない労働者に犠牲転嫁しています。そして今回も、賃金カットを打診したり、関係下請企業への補償も行っていないと言われます。
一方、岡山県や倉敷市などは、三菱自動車の責任について一言も追及せずに、雇用調整助成金の適用条件緩和を国に求めようとしています。6千億円以上の内部留保を持ち、損害補償する体力があるのに、不正を起こした企業の尻拭いを税金でやるのでしょうか。
果たして、最低限の法令遵守さえ守らないような企業体質が、これで変わるのでしょうか。
自らの責任で保障を償うことが再生への第一歩に
三菱自動車の経営陣は、大企業の不正が引き起こす経済的・社会的影響の大きさと社会的責任の自覚があまりにも欠落しています。
それをチェックする機能も、官民癒着や労資協調でマヒしていることも大問題ですが、まずは三菱自動車が不正の原因と責任を自らが明らかにし、その補償を償うことが再生への第一歩ではないでしょうか。
「パナマ文書」が暴いた闇
富裕層・多国籍企業の税逃れは許せません
多国籍企業や富裕層が課税を免れるため利用しているタックスヘイブン(租税回避地)の実態を暴露した「パナマ文書」が公開されました。日本のソフトバンクのグループ会社や伊藤忠商事、丸紅などの法人や大企業経営者などの名前も含まれています。
富裕層が、本来払うべき税金を支払わないため国民の負担が重くなっています。一方、貧しい者が負担した税の恩恵で、富裕層はますます裕福になっています。世界の人口の1%に過ぎない富裕層が世界の資産の50%を保有し、タックスヘイブンが格差と貧困の増幅装置となっています。
野党共同法案 今国会にすでに13本提出 日本共産党、民進党、生活の党、社民党の4野党は、安倍政権の暴走から国民の暮らしや権利を守るために、戦争法(安保法制)廃止法案の提出を筆頭に、社会保障、雇用、子育て、男女平等など幅広い分野で、すでに13本の法案を共同提出し、現実政治を動かしています。 長時間労働・ただ働きの横行をただす労基法改正案は、労働界も一致して求めています。 |
定年後再雇用の賃金差別は違法
東京地裁判決
定年後再雇用で、当然のように賃金が下がる制度に、一石を投じる画期的な判決が5月にでました。
横浜市の運送会社のトラック運転手3人が、定年前と同じ業務なのに再雇用で賃金を下げられたのは違法だと訴えたものです。
東京地裁は、定年後の再雇用で、賃金格差を設けることは労働契約法20条に反すると認定し、差額分の賃金を支払うよう同社に命じる判決を下しました。このような判決は初めてで、たいへん注目されます。
読者の広場 | |
家族の介護のために 4月15日に、神戸本社でのダイバーシティ・グローバル推進課主催の「仕事と介護の両立セミナー」に参加してきました。とても参考になる内容でした。いま家族の介護をしているのか、将来のためでしょうか、たくさんの人が参加していました。 会社の制度・介護休業とは、「介護に専念するための期間ではない」ということでした。介護は専門家に任せて、私たちが、仕事と介護の両立のための準備を行うための期間だと言っていました。 「家族の介護をしたいが、体も心も疲れてしまう」。そんなあなた、介護関連制度の利用を検討してはいかがですか。 (神戸・孝行娘) |
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朝の職場体操が8時前に? 西神戸工場の朝の職場体操は、8時の就業前にあり、体操が終わっても7時58分です。現場では、体操の時に職場に居ないと遅刻のような扱いをされて、怒られます。8時から就業時間なのになんでやねん! 安全や健康に関わる大事な体操は、就業時間内にきちんと時間をとってやるべきではないでしょうか。 (西神戸・アクション2020) |
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5・3 兵庫憲法集会 昨年9月、安倍政権の安全保障関連法案(戦争法)の強行により、日本は戦争する国になりました。 戦前の日本は、国民を戦火に投げ込み、多くのアジアの人々の命を奪い、社会の営みを破壊しました。9条を宝とする日本国憲法は二度と戦争をしないという戦後日本の世界への宣言です。 しかし、こともあろうに安倍政権は、政府の暴走を縛るその憲法を壊してしまったのです。立憲主義の破壊です。 今年は1万1千人が兵庫憲法集会に集いました。若者達とともに憲法を守るたたかいは未来への希望です。 (神戸・H) |
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5・1 メーデーに参加して 第87回メーデーに参加しました。晴天のもと、日曜日に関わらず1800名の人が参加しました。 今年のメーデーは、昨年来の安保法制反対の国民運動の盛り上がりを受けて、安倍内閣の暴走政治に反対する人たちを総結集する集会となりました。メインスローガンは安倍政権の突出ぶりを多方面にわたって批判する内容で、参加者からも安倍暴走政治に対する怒りのメッセージが発信されていました。 最後に、フラワーロードを東遊園地から北進し、三宮駅北側までパレードし、今年のメーデーをアピールしました。短い時間でしたが、充実した1日となりました。 (Y) |
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改憲は絶対許されない! 4月2日東灘9条の会10周年記念講演会「小林節さんの講演会」に参加してきました。 講演のテーマは「立憲主義と民主主義を取り戻そう」と題したもので、熱気とユーモアにみちた小林節さんの話に引き込まれ、約1時間半の時がアッというまに過ぎた感じでした。 印象に残ったのは、自民党の改憲草案の「緊急事態条項」はヒットラーが独裁政治を始める契機となった「全権委任法」にそっくりだったことです。小林さんの説明では、災害時などの緊急時には、一時的に首相に立法権と財政権が与えられるということでした。どんな法律でも首相が勝手に作れるし、国家財政も勝手にいくらでも使える。このような改憲は絶対に許されないと思います。 (神戸・WAKUWAKU) |
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ヘリポートのスミレ群落 先日、明石工場のヘリポートでスミレ群落の観察ができると環境ニュースでみつけ足を運びました。今年は僅かしか観られず残念。新ビル完成以降も再編工事は工場のあちこちで続いています。5、6年前によく観られたヘリポートのスミレ群落にも環境の変化が影響しているようです。 生活の大半を工場で過ごす我々にとって環境の変化が気がかりです。植物にも人にもやさしい環境づくりを切望します。 (明石・ヘリポートのスミレ) |