「はぐるま」 2017年 新年号 NO.230 |
ニセコスキー場から羊蹄山を撮影 |
Contents
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野党と市民の共闘で野党連合政権へのジャンプの年に!
何よりも働く人と地域を大切にする経営を!
みなさん新年明けましておめでとうございます。
日本の政治は新しい時代が始まった
昨年は、参議院選挙で、1人区のすべてで野党統一候補が実現し、11の選挙区で激戦を制して勝利し、新潟県知事選挙では、「原発再稼働は認めない」という旗印を掲げ圧勝しました。「自公と補完勢力」対「野党と市民の共闘」が対決する新しい時代が始まりました。
暴走政治、強権政治の歯止めを失くした安倍政権
安倍政権は、昨年秋の臨時国会で、TPP協定・関連法、年金カット法、カジノ解禁推進法の3つの大悪法を、どれも国民の多数が「反対」「慎重審議」の声をあげたのに強行採決しました。
安倍政権は、集団的自衛権行使容認と安保法制=戦争法の強行という2つの憲法破りによって歯止めを失い、強権・独裁政治の道をひた走っています。
嘘と偽りにまみれた安倍政権を退場させ、憲法を大切にする野党連合政権への大きな一歩を
安倍首相は、福島原発事故の汚染水対策の見通しすらないのに、「状況は完全にコントロールされている」、強行採決を繰り返しながら、「わが党は、結党いらい、強行採決をしようと考えたことはない」などと平気で言い放っています。
嘘と偽りにまみれた安倍政権を即刻退場させ、立憲主義、民主主義、平和主義を貫き、すべての国民の「個人の尊厳」を擁護する野党連合政権への大きな一歩を踏み出す年にしましょう。
格差と貧困をただし、中間層を豊かにする経済政策へ大転換を
安倍政権の3年間で、労働者の実質賃金は年額で17・5万円も減り、家計消費は15カ月連続でマイナスとなっています。デフレから脱却するはずの「アベノミクス」でしたが、賃金も消費もまったく効果が上がりませんでした。
それどころか、超富裕層がますます富み、国民全体の所得が低下するなかで中間層が疲弊し、貧困層が増大しています。さらに、異常な長時間労働により過労死・過労自殺が多発し重大な社会問題になっています。異常な財界中心の政治によって、もはや日本の社会と経済の持続的な発展が不可能になっています。
この状態から抜け出すには、386兆円に達した大企業の内部留保の一部を活用して、大幅賃上げや非正規から正規への転換、下請・派遣単価の引き上げなどを実施するとともに、サービス残業を根絶し、長時間労働の規制など、人間らしく働けるルールを確立することが必要です。格差と貧困をただし、中間層を豊かにする経済政策へ大転換の年にしましょう。
目先の利益優先より、ものづくりの土台である働く人間と地域を大切にする経営を
金花社長は、年頭挨拶で、ROIC8%達成が困難なビジネスユニットについては、「縮小・撤退などの意思決定」をすると表明しています。
ROIC(投下資本利益率)経営は、投下資本に対する利益だけが追求される株主至上主義に導く危険があります。目先の利益優先に走ればどうなるかは、法令遵守すら守らなかった東芝や三菱自動車、シャープなどの企業を見れば明らかではないでしょうか。
ものづくりの土台は、働く人間であり、大企業を支える地域の中小零細企業です。働く人間を生産の「調整弁」に使ったり、自立できないような低賃金や犯罪であるサービス残業を放置したり、ROIC8%達成が無理なら「縮小・撤退」という人権無視の経営では、社会的信用を無くするとともに、ものづくりの土台を衰退させてしまいます。
一人ひとりは素晴らしい能力を持っており、それが自発的に協働すれば飛躍的な力を発揮します。危機感をあおるより、「個人の尊厳」を大切にして、協働の力を引き出すのが経営者の仕事ではないでしょうか。
今年も引き続き、「個人の尊厳」が何よりも優先される職場の実現にむけて、みなさんと力を合わせて奮闘する決意です。
みなさんがご家族ともどもこの一年を健康に過ごされることを祈念して、新年のご挨拶といたします。
【大河】 昨年末の国連総会で、核兵器禁止条約の締結交渉を今年に開始する決議を、米国など核保有国が反対するなか、圧倒的多数で採決しました。 これにより、米国などが交渉を拒否しても、禁止条約がつくられ核兵器が「違法化」となれば、核兵器の維持や近代化は史上初めて違法となり、核兵器を使うことを前提にした政策は大きな制約が課され、核兵器廃絶にむけて世界が大きく動くことになります。 米ソ両国を中心とした「核抑止力」論を乗り越え、ここまで核兵器固執勢力を追い込んできたのは、世界と市民の世論と運動、とりわけ核兵器の非人道性、残虐性を告発してきた広島・長崎の被爆者を先頭にした日本の反核平和運動です。 しかるに安倍政権は、今回の国連決議に「反対」の態度をとりました。唯一の戦争被爆国の政府にあるまじき、日本国民の意思を無残に踏みにじる態度です。 核兵器廃絶を求める世論と運動は、恥ずべき政権を踏み越えて必ずや前進するでしょう。 |
「選択型確定拠出年金」導入にあたっては丁寧な説明を!
会社は、賞与の一部を確定拠出年金へ拠出するか、一時金として従来通り賞与として受け取るのかを、個人が選択する制度の導入を組合に提案しました。
そもそも確定拠出年金は、退職金への企業の負担を軽くすることや、金融市場に年金資金を流入させることを求める企業・財界の要望により創設されたものです。会社は導入によって、厚生年金・社会保険の負担も抑えることが出来ます。会社の説明では、この年金の最大のメリットは一時金として受け取るより、税制の優遇と社会保険料が軽減されるとありますが、次のような疑問・問題があります。
●運用の商品とは何か?
●商品の選択はいつで、途中でも変えられるのか?
●運用益はどのようにして見るのか?
●運用機関・資産管理機関は大丈夫か? 倒産した場合どうなるのか?
●厚生年金・社会保険料が減額となるが、給付額はどうなるのか?
●幹部社員に導入している401Kで、1割近くの人が元本割れしているが、マイナス額の最大はいくらなのか?
●資金の運用を加入者に負わせるので、運用成果は加入者の「自己責任」です。運用が悪化しても会社の補填はありません。
●一度加入すると60歳まで脱退出来ません。また、中途退職すると加入資格が無くなるため、個人型や転出先の企業年金に加入し直す必要があります。手続きを怠って、運用せずに放置されている「企業型確定拠出年金」の資産が1420億円(2016年3月末時点)に上っています。
以上のようにメリットのみを強調するのは問題があります。多くの企業が導入しているから導入したらよいという問題ではありません。個人の選択制だとしても、導入にはデメリットも含め丁寧な説明が必要です。
造船事業の「構造改革」問題で神戸市に要請 川崎重工業は、昨年9月末に、船舶海洋事業の大幅な業績悪化を理由に、「事業の継続性を含め」検討し、3月末までに結論を出すと発表。 120年の歴史をもつ造船業は、下請企業や地域等に支えられ、共に発展してきたものです。短期的にもうからないから「撤退」もあり得るというのでは、あまりにも身勝手過ぎます。 日本共産党神戸市議団および「神戸の造船を残そう連絡会」、日本共産党川崎重工委員会は、神戸市行政に以下の要請を行いました。 昨年12月神戸市会本会議で日本共産党の林政人市議が追及 「造船産業は関連する中小零細企業の裾野が広い産業」「神戸から撤退となるとその影響は大きい」と指摘。神戸市長は川崎重工業に対し大企業の責任として、地元経済を守る立場にたち造船を残せと要請するよう求めました。 昨年12月末、「神戸の造船を残そう連絡会」と日本共産党川崎重工委員会らが神戸市当局に要請行動 神戸市当局に「川崎重工業の商船建造継続を求める要請書」を手渡し、川重が結論を出す前に、神戸市長が川重に対し商船建造の継続を強く要請するよう求めました。 神戸市当局は、いずれも川重に対し継続を働きかけていると回答。 |
読者の広場 | |
新しい健康推進センターに変身 明石工場の健康推進センター(診療所)は現在東端にあり、建屋は古く暗いイメージがありました。テストコースの西端の一部が撤去され跡地に新しい健康推進センターがまもなく完成します。工場内は巡回バスが15分毎に回っているので利用者への影響はなさそうです。新健康推進センターがどんな風になっているか楽しみです。 (ケン子) |
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オスプレイ落ちても唯々諾々の安倍政権 昨年末夜間訓練中の米海兵隊オスプレイが沖縄名護市の集落から数百メートルの浅瀬に墜落大破した。 この「空飛ぶ棺桶」の事故への沖縄県の抗議に対して「住宅上空を飛ばなかったことに感謝されるべき…彼に勲章をあげるべき」と在沖縄米軍トップが発言し、6日後に飛行再開した。 今年、戦後72年、先進資本主義国日本なんて言うけど情けなくないですか! (N・H) |
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妊娠中も着られる作業服がほしい 昨年、近々女子社員の制服が変わりそうだとささやかれていました。今のデザインもそんなにきらいじゃないけど。でも素敵なデザインを希望します。 最近の女子社員も事務服と男性と同じ作業服姿の女性を多く見かけます。女性が活躍できる社会を目指すならば女性社員が妊娠中も着られる「マタニティー作業服」を早急に導入してほしいものです。ズボンの腹部が伸縮しやすい素材、上着も腰回りのサイズをボタンで調整できる。女性社員の増加で必要に迫られています。 (ママの会) |
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トイレのウォシュレット化を歓迎 明石工場では不評だったトイレの改修が進められておりウォシュレット化も進んでいます。冷たく汚い感じでしたが便座クリーナーも設置されており気持ちよく使えます。トイレが良くなると働く気持ちも明るくなります。 (トイレの花子) |
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「はぐるま」の感想 労災認定の記事や、ダイバーシティ推進の記事で、初めて知る事実があった。 企業から公の情報発信の中でクローズアップされにくい事象は、当事者やその周囲の人しか知らずに過ごしてしまうことが多いと思う。我々が同じ企業、グループ企業内で働き、よりよい環境で企業活動を継続するにあたり、このような事象を記事に取り上げ、今後もより多くの人に情報が行き渡るようになってほしいと思う。 これらの記事で取り上げられる事実から、より多くの人が自分たちの職場を取り巻く環境に関心を持つことで、当たり前の日常に対して危機意識を持ったり、改善へのアクションにつながるように感じた。また、同じような境遇にある人にとっては、このような記事やそれに対する取り組みを知ることで、将来に希望や変化の可能性を感じる事ができるのではないか。 記事の中で、用いられている言葉や表現が強過ぎる箇所は幾つかあると感じるが、世のメディアが報じる事象にも偏りがあることも事実である。我々は情報に自由にアクセスする権利があるはずなので、双方それぞれから多くの情報を得ながら、自分が今何を考えどう行動すべきかを考えていきたいと感じた。 (リョウ) |
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「はぐるま」への期待の一言 | |
他の工場の人達と話すことがないので、「読者の広場」を読むのが楽しみです。身近な人のように親近感がわきます。次号も期待しています。 (話し好き女子) |
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今年も「はぐるま」には、職場生活に生かせる本質的な鋭い論評と、元気の出る記事が掲載されることを期待しています。(神戸のK) |