「はぐるま」 2018年 春季号
NO.235


Contents
 昨年、明石工場の技術開発本部でも解雇事件
 坂出工場勤務の男性が自殺
 新幹線台車枠のき裂問題について
 パワハラの放置は『行動規範』の全面否定になりかねない! 
 大河
 人事考課に生産性評価を導入―懸念と今後の検証について
 保護めがね着用で視力低下等の労災を防ぐための提案について
 新入社員の皆さんへ
 読者の広場
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昨年、明石工場の技術開発本部でも解雇事件
川重が宣言する「人財の多様性の尊重」を真っ向から踏みにじるものではないか?


ロックアウト解雇は人権・尊厳を著しく踏みにじるものだ!

水素チェーン開発関連の業務に従事していた男性社員A氏は、昨年12月、出勤すると突然解雇通告され、職場から締め出されるというロックアウト解雇を受けました。

まるで犯罪者扱いのような解雇は、人権・尊厳を著しく踏みにじり、働き生きる権利を奪うもので、とても許されるものではありません。

業務サーバーの利用遮断はコンプライアンス通報への報復行為では?

A氏は、ひたすら製品の安全性の観点から意見を述べたことが、上司から理解されず、逆に、叱責などのパワハラを受けました。何度もその上の上司や勤労に相談しても受け入れられず、やむなくコンプライアンス報告相談制度に通報しました。

しかし、会社側はA氏の思いをまったく汲み取らず、他課へ異動を迫り、ついには業務サーバーの利用を遮断しました。これは、コンプライアンス通報に対するパワハラであり、また、報復行為と思われるもので許されません。

次々の安易な解雇は「人財の多様性の尊重」の否定では?

昨年、西神工場に勤務しウツと診断されていた女性社員も、「職場秩序の混乱」を引き起こしたなどの理由で、同じ頃に解雇されています。二人とも、途中入社で、仕事熱心さから上司によく意見を言っていたことが理由なら、あまりにも安易な解雇と言えます。また、16年度の川重単体での離職者は、127人でした。この中にも同じような解雇がなかったか懸念されます。

川重が発行した『行動規範』には、「人財の多様性の尊重」の項で、「すべての人がいきいきと働ける職場を目指します」と宣言しています。

しかし、途中入社の社員に対しては、社員研修は貧弱で、多様性の尊重とは程遠い待遇です。『行動規範』が、実際の職場に徹底されているのか検証が必要です。



 坂出工場勤務の男性が自殺

今年3月に、坂出工場の現場で働く男性(30代)が自殺するというたいへん痛ましい事件が起きました。故人に対し謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみ申し上げます。

1月にも、兵庫工場勤務の新入社員の男性が独身寮から飛び降り自殺するというたいへんショッキングなことが起きています。

どちらの件についても、職場でパワハラなどの問題があったのではとささやかれています。尊い命を失っているわけですから、その要因に職場ハラスメント等の問題がなかったか、徹底究明するよう会社に求めます。

【この件に関し、情報提供をお待ちしております。】




新幹線台車枠のき裂問題について

経営陣は、この件に関し3月30日に、「製造不備に関する原因究明と、全社での再発防止のため、・・・全社品質管理委員会を設置」すると発表しました。

私たちは、それに先立ち「はぐるま」等で、本当に良い製品をつくるためには、ものをつくる人たちが大切にされ、自由に意見を言える職場風土が必須であることを述べました。経営陣の施策が、ものづくりの土台を真に強めるものになることを願っています。



パワハラの放置は『行動規範』の全面否定になりかねない!


川重では、昨年、西神工場と明石工場で正社員が解雇され、今年に入って、兵庫工場に続き坂出工場でも痛ましい自殺がありました。これらの人権や命に関わる重大事件の背景には、本号に掲載しているようにパワハラがまかり通っている問題があります。

パワハラは、どの工場でもまん延していますので、そこへ追込んでいく力が共通して働いているはずです。それは、ROIC8%必達という目先の利益優先の経営だと考えています。

ものづくりは、広大な裾野産業に支えられながら、長い年月の技術の習得と蓄積が必要です。経営者の短い任期中に成果を上げようとすれば、無理なコストダウンや納期短縮などに必然的に走ってしまいます。それを押し通すための強引さと、成果主義や様々な雇用形態などでの人間関係の希薄化が重なり、パワハラが起きやすくなるのではないでしょうか。

新幹線台車枠のき裂問題も、それを製造した当時、「ROIC9%の達成」が厳しく追及されていましたので、目先の利益優先という同じ根から起きた問題だと思います。

パワハラは、命と健康、人権を脅かし、生産性と技術力をも低下させます。場合によっては、会社は損害賠償責任、加害者は刑法上の責任を追及されます。このままでは、『行動規範』で宣言している「従業員の安全と健康」「人権の尊重」「製品・サービスの品質と安全性」など、すべてを否定することになりかねません。

会社は、パワハラ根絶に向けて、これまでの取り組みを抜本的に見直すべきです。また、労働組合も、職場の声と英知を集め、自由に意見を言える職場づくりに奮闘する必要があるのではないでしょうか。


【大河】

「じゃあ、いま越えてみましょうか」と南北両首脳が手をつないで、板門店の軍事境界線を越えた映像が大型スクリーンに映し出されました。4月27日の南北首脳会談は、核のない朝鮮半島の実現や朝鮮戦争の年内終戦などを合意し、文字通りの歴史的会談となりました。

いま、唯一の戦争被爆国であり、憲法9条を持つ日本こそが、平和を求める世界とアジアの諸国民と連帯し、朝鮮半島での平和の激動を促進する先頭に立つべきです。

在日米軍基地や憲法9条を踏みにじる日本の再軍備は、朝鮮戦争と深く関わりをもってつくられました。朝鮮戦争が終結すれば、今日でも維持されている在日米軍基地からの朝鮮半島への出撃態勢は不要となり、北朝鮮の脅威を想定した軍事戦略は大転換を迫られることになります。

しかし、安倍政権は、対話による平和的解決への激動のもとでも、まだ「最大限の圧力をかける」と主張し、すっかり「蚊帳の外」に置かれてしまいました。これまで、北朝鮮脅威論を最大限利用して、政権の浮揚や大軍拡、9条改憲を推し進め、「対話否定、圧力一辺倒」の路線をひた走ってきました。このような安倍政権の立場は、せっかくの平和の激動に水を差すことになるので一刻も早く退場してもらいましょう。

さあ、軍事的抑止力に依存した安全保障から脱却し、軍拡から軍縮への転換などをめざし、北東アジアの平和を築きましょう。


人事考課に生産性評価を導入―懸念と今後の検証について


会社は、人事考課規程の業績評価の中に、事技職と同様に生産職についても、「生産性に関する評価項目」を追加する改正を発表しました。

私たちは、昨年の『はぐるま』で、生産性の向上は多くの人たちの協働の産物なので個人の評価には向いていないのではないか、また、生産性の導入によって、安全の分野や技術の継承、品質の向上が疎かになり、良い製品・サービスを提供するものづくり基盤が衰退するのではないか、などの懸念を表明しました。

会社に対しては、今回の改正が、本当に生産性の向上に結びついているのか、今後、きちんと検証してもらいたいと思います。

なお、今回の改正は、労働組合へは提案ではなく通達形式となっています。従業員の賃金に影響するわけですから、本来、労働条件の変更として労組と協議すべきと考えています。



保護めがね着用で視力低下等の労災を防ぐための提案について


兵庫工場の労働者から、「暑い時や暗い現場での保護めがねの一律的な強制は、頭痛や眼精疲労、視力低下などを起こすので、着用の強制はやめてほしい」と、再度投稿がありました。

労働安全衛生規則では、切削屑の飛来等のおそれがある場合、事業主は労働者に保護めがね等の保護具の着用を指示することになっています。そのため会社は、保護めがねの着用場所や該当作業、着用時間などの基準を設けています。

一方、同規則の元になっている労働安全衛生法には、事業主に労働者の「安全と健康の確保」と「快適な職場環境の促進」を罰則付きで義務付けています。また、安全衛生委員会は、労働者の安全と健康を守るために、それに関わるすべての問題を調査審議する、と決められています。

切削屑の飛来等から目を守るための保護めがねの着用によって、視力障害や精神疾患などの労災になっては、本来の意味をなしません。

この対策として、会社は、安全パトロールによる保護めがねの着用チェックだけでなく、着用によって問題が生じていないかをきちんと把握し、社内基準の見直しや保護めがねの品質改善、定められた測定方法による定期的な視力検査を実施するよう提案します。これには、当然、労働組合の積極的な関与が必要です。

そして、作業者が感じている問題点を気楽に言えて、またそれを取り上げる環境をつくることが何よりも大切だと考えます。

新入社員の皆さんへ

入社おめでとうございます。新しい環境のなかで、自分らしさと自分の時間を大切にして、希望に満ちた新しい人生の一歩となることを願っています。


読者の広場 
無法地帯
サービス残業がなくなりません。何度も上司や組合関係者にも話しましたが取り扱ってもらえない。会社の事をしているのに残業ではないのですか? あと数カ月後に結果がでなかったら、労基に行こう。確か過去数年間は遡って残業代請求できる。
(西神戸・かーぷ)
びっくりな話
職場長さん達で旅行に毎年行ってるそうですが、今年は大半の職場長さんが休暇を取って行っていたようです。

現場では、増産体制で土日もなく、みんな一生懸命働いてるおり、なかなか休暇が取りにくい状況の中、そんな事を許されてたのですね。びっくりです。
(西神戸・ブラックジャック)
造船は発展している産業
ROIC8%達成、構造改革、と言われ続けて日々の仕事に取り組んでいますが、カンパニープレジデントの言う、造船は発展している産業だと、将来を信じていいのですか。

今月は、1年8ケ月ぶりに、船の進水式があります。その後は20数年ぶりのJ/F、水素運搬船と神戸工場は賑わいます。神戸から造船の灯を絶やすことなく、そして、そこで働く人々を、大切にしてください。
(神戸・Y)
なぜないの?
ビルもトイレも綺麗になったのに便座クリーナーが無い、これから夏に向けて汗もかきやすくなり、何か対策を考えないといけない。便座クリーナーは今や当たり前、なぜつけないのでしょうか。困っているのは私だけかしら?
(綺麗なおしり)
K-win活動と人権
K-win活動が始まって、1年半が経過したとのこと。その成果が気になりますが、達成度はどうなのでしょうか?

K-win活動は、個人の能力を十二分に発揮できる組織をつくるために、長時間働くことが大切なのではなく効率的な業務遂行を目指しており、これが実現できれば本当に素晴らしい!

達成するには、「川崎重工グループ行動規範」に謳われている「一人ひとりの人権の尊重」が守られてこそ可能だと思います。
(神戸・TK)
社長へのお願い
「カワる サキへ」というのなら、大胆に変化してほしいです。
サービス残業させません。残業代全部付けます。残業なしでも生活できる給料にします。という改革をしてください。お願いします。
(本社・よいこ)
「プロレスいこうぜ!」
私はプロレスが大好きで、かれこれ15年ほどファンです。

プロレスと聞くと、「怖そう」や「痛そう」というイメージを持つ人が多いと思います。私も初めはそうでした。でも、必死に闘い続けるレスラーの姿を観ていると、次第に引き込まれていきます。「もう負けるかもしれない」と思ったところから盛り返すストーリーに、とてもロマンが感じられます。プロレスには、夢と希望がいっぱい詰まっています。

まずは一度会場に足を運んでみてください。きっとその楽しさに気づいてもらえると思います。
(惑星タイマー)
 「職場綱領」の感想
労働組合は未組織労働者も含む労働者全体の生活と権利を守る社会的責任あることを知り嬉しくなりました。川重労組ガンバレー!
(組合員I)
会社が公表している内容に対して、異なる実態がわかりやすくまとめられていると思います。国民が貧困から抜け出すために、全体的な話だけでなく、一人一人ができることを記載してもらうと、なお良いです。
(機械くん)
「このような会社が日本にもあります」と紹介のあったURLを見てビックリしました。

経営者や管理者が一番大切にするのは社員とその家族、社員が大切にするのは顧客、この理念で会社を立派に経営している企業があることに驚き、希望が見えた気がしました。
(尊重されたい私)


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