「はぐるま」 2018年 夏季号
NO.236


Contents
 「すべての人がいきいきと働ける職場」(川重『行動規範』)をつくるために[提案]
 プラントの現地工事担当の男性が自殺
 川重株主総会での会社の回答の紹介
 大河
 読者の広場
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「すべての人がいきいきと働ける職場」(川重『行動規範』)をつくるために 提案


会社は、今年4月に、倫理基準として『行動規範』を制定し、その冊子を関係会社含む従業員等に配付しました。

その内容は、たいへん立派なものになっていますが、職場の現状とはかなり隔たりがあります。『行動規範』の中で、とくに「すべての人がいきいきと働ける職場」の実現について考えてみました。職場での議論の一助になれば幸いです。

いま職場では企業の持続性を脅かす事態が進行

多くの人たちが良い製品・サービスの提供を目指していますが、職場では、〝本当に企業として大丈夫なのか″と思わせる事態が進んでいます。

製品の面では、昨年末、世間に衝撃を与えた新幹線台車枠き裂問題、そして年々増加傾向にある仕損じ費。ものづくりの担い手の面では、増え続けるメンタル疾患、自殺を含む死亡退職者の高止まり、目立つ青年層での離職者、そして、パワハラのまん延等々。

その根底に三つの衰退があるのでは

それらの憂うべき現象の根底には、三つの衰退があると考えています。

①労働者を技術だけでなく、リーダーシップや人間的魅力を持った働き手に「育てる機能」の衰退です。

②労働者への一方的な犠牲転嫁やサービス残業などの「理不尽に対する職場の抵抗力」の衰退です。

③協力会社も含めた各部門の技術力と全体としての総合力の「ものづくり基盤」の衰退です。

これらの衰退をつくりだしたのは、70年代末と80年代後半の大量の人減らしと、その間の新規採用停止を含む厳しい採用の抑制、成果主義や非正規雇用への置換、インフォーマル組織の活用と労使協調主義、単価引き下げ等の下請けいじめなどであり、根本的には目先の利益にとらわれた利潤第一主義とみています。

「ROIC経営」は三つの衰退を助長させないか

「ROIC経営」とは、ROIC「8%というのは、株主や投資家が期待するリターンを賄える最低ライン」(『かわさき』216号)であり、それが困難なBUは縮小・撤退するという徹底した株主資本主義・利潤第一主義です。

これでは三つの衰退を助長させ、パワハラのまん延など、企業の存続を脅かす事態を加速させるのではないかと心配です。

「すべての人がいきいきと働ける職場」にするには文字通り「すべての人」を対象に

『行動規範』で言う「すべての人がいきいきと働ける職場」を実現すれば、他の項目の安全な製品・サービスの提供や、安全で健康的な職場環境などもおのずから実現できるでしょう。

その要は、正規・非正規、男女、年齢を問わず、文字通り働く「すべての人」を対象とし、一人ひとりの「個人の尊厳」を大切にすることだと思います。

それを前提に、次の三つを徹底して取り組んでみてはどうでしょうか。

①対面でじっくり「教える」「育てる」→技術の継承と洗練、自覚の成長と職場の活性化が。


②長時間労働の是正はもちろん、労働時間の短縮を→人間として生き、人間的成長の基礎ができ、職場や家庭、地域での交流・活動が活発に。

③差別的雇用形態をやめ「雇用は正社員が当たり前に」→安心して働くことができ、自発的に創意工夫し協働へ。

これらはどの大企業もやっていないことなので、経営者の英断が必要であり、それを後押しする労働者・労働組合の一丸となった要求運動が必要となるでしょう。

さあみんなで、地域や社会から愛され、ワクワクする会社をつくりましょう。



 プラントの現地工事担当の男性が自殺

7月に、横浜で土木機械の現地工事を担当していた男性(40代)が自殺するというたいへん痛ましい事件が起きました。故人に対し謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみ申し上げます。

職場では、男性は工事の進捗で悩んでいたとも言われています。尊い命を失っているわけですから、その要因に業務による強い心理的負荷等の問題がなかったかを徹底究明するとともに、他の同僚たちへの心理的ケアも十分行うよう会社に求めます。

【この件に関し、情報提供をお待ちしております。】



川重株主総会での会社の回答の紹介

6月27日、株主総会が開催されました。企業の社会的責任に関する質問について、会社回答を紹介します。

自殺者や解雇の背景に、パワハラやセクハラがあったのでは?

「自殺はございました。その原因について警察等の調査が行われたけれども、職場のパワハラに起因したものではございませんでした」
解雇については「職場、事業所として出来る限り対応いたしました。客観的合理的な理由があって社会通念上も相当性があるということで判断したものでございます」

新幹線の台車枠き裂問題での記者会見は当時の班長に責任を押しつける内容ではなかったか?

「班長一人の責任にはしてございません。その上の事務所、台車部、それから作業指示の内容にも不備がございました。作業指示の内容の徹底、現場への指示の仕方も含めまして、全社品質管理委員会に原因究明、再発防止に取り組んでおります」

【大河】

7月の西日本豪雨は、死者・不明者231人、住宅被害約4万8千棟、1982年の長崎大水害以降、最悪の被害をもたらしました。今回、犠牲者の多くは、高齢者や障がい者などいわゆる弱者でした。

「災害列島」と言われる日本で、国民の命と財産を守るのは政治の責任です。しかし、全世帯の半数以上が浸水した岡山・真備町では、何年も前から河川の整備工事を国に働きかけていましたが認められませんでした。南海トラフも想定されているのに、国の防災関係費は、防衛関係費の5兆円に比べればあまりにもお粗末で、昨年は3兆円弱でした。

また、被災した住宅・商店等への復旧支援は全壊で300万円と貧弱です。「個人財産の形成になる」というのが理由です。被災者の生活と生業の再建より、大企業・アメリカ応援という国の姿勢がよく表れています。

その象徴的なのは、大雨特別警報が出た7月5日夜、安倍首相と閣僚らが開いた「赤坂自民亭」なる飲み会です。オウム元幹部7人の死刑執行を命じた上川法務大臣にあっては、執行前夜にもかまわず「いいね」ポーズをしたという。さらに、豪雨災害を所管する石井大臣は、災害対応よりカジノ法案の採決を優先しました。

一方で、豪雨で冠水した街をゴムボートで、倒れるまで救助活動した青年。猛暑のなか駆け付けた多くのボランティア。彼らに明るい未来を見ることができます。


読者の広場 
50周年納涼祭
今年の納涼祭は、精密機械とロボットで50周年として開催された。参加者は、1000人近く、福引も豪華賞品ばかり。食べ物、飲み物は、全て飲み放題、食べ放題で、凄い行列が出来て、焼きそば、おでん、たこ焼きは、すぐに無くなった。毎年、豪華芸能人を迎え、今年はコージー冨田が来て大盛り上がり。

プレジデントが挨拶で話してましたが、ROIC8%を唯一達成した工場だけ有って、大盤振る舞いだなぁ。
(西神戸・線香花火)
明石工場「夏のつどい」
毎年、技術開発本部と川重テクノロジー㈱が共催していた「夏のつどい」、今年はベニックソリューション㈱が加わり8月3日に開催。明石工場の西食堂を貸しきり800名くらいが参加されていたとの声も。

生ビール、焼きそばなど種類も多く、殆どが100円。恒例の新入社員の余興は3チームが趣向を凝らして頑張ったが会場が広く、音響が悪く、見えにくく少し残念。17時15分から約2時間、楽しい夏のつどいだった。
(明石・ヤッターマン)
こんな時こそ納涼祭を開催すべきでは?
車両は業績不振を理由にカンパニートップが他のカンパニーから送り込まれ、夏季一時金の職能資格別カンパニー業績額は全社で唯一のゼロです。新幹線台車問題などもあり工場の雰囲気は明るくはありませんが、みんなで必死に頑張っています。こんな中で恒例の納涼祭は中止となりました。
(兵庫・負けるもんか!)
皆さん聞いてください!
ここ最近働き方改革が話題になってますが、うちの工場もとてもひどいんです。

他の工場以上に閉鎖的であるので、表に出にくいだけでパワハラも結構あるのです。特に高度な業務に追われている部門なんかは、上司の叱責も厳しく若い人が可哀そうです。

もちろん雰囲気の良い職場もありますが、働く人のための職場改善を行ってほしいです。
(西神戸・西区の星)
また置いてきぼり
先の豪雨の日、他の工場は 15時退社。電車は止まってるって言うのに、西神戸工場は、またもや17時退社でした。

せめて、電車の運行状況くらいは判った時点で早目に連絡して欲しいです。結構、みんな帰るのに時間がかかったんですよ。
(西神戸・ミンミンゼミ)
最近、以前と比べると職場内で雑談することがほとんどなく、同じ職場で働くものとしての繋がり、仲の良さなどを感じなくなってます。

以前は、週末になると、ちょっと飲みに行く?という声が自然発生していて、上司と部下間のコミュニケーションが取れていて、仕事もやりやすかったです。

目先の利益だけを追うのも重要ですが、働くのは人間なので、働きやすい職場環境をつくるのも重要だと感じています。
(兵庫・A)
地震でわかったこと
地震の時にエレベーターが止まった。階段を上り切る自信も脚力もなかった。

老後はエレベーターのあるマンション転居を考えていたのだが、階段を登れるようにしとかなくちゃ。地震の教訓でした。
(本社・A子)
請負で働く人を大切に
播磨工場の現場では、川重側の都合で一方的に請負契約を更新しない動きがあり、請負で働く人に不安が広がっています。会社の都合なら、せめて次に働く職場の紹介、斡旋等、川重の発展に貢献した仲間として、人間的な扱いをお願いしたいです。
(播磨・H)
『かわさき』238「Kawasaki-ROIC経営」を読んで
従業員が主役!といって、「ROIC向上」を念仏のように唱えている。「すべてのステークスホルダーが発展の成果を受けられるように」というが成果は株主と役員報酬に、従業員賃金は横ばいのまま。主役からほど遠い。
(明石のバイク王)
異常気象について思うこと
日本国内で連日猛暑が続いています。41度を超えるなど異常です。中東では50度を超え、北欧では30度を超え北極圏で33度になったとの報道も聞きました。

このままだと地球に人類は住めなくなる緊急事態です。昼休み消灯し、暗い中で昼食を食べる省エネでは焼け石に水、抜本的に地球環境を守る取組が必要だと思います。
(明石・地球防衛隊)
 
支配と服従の日本政治
中野晃一さんの最新作「私物化される国家」を読みました。政権復帰した安倍晋三政権の下、森友・加計学園疑惑や昭恵夫人による著しい公私混同と安倍とその取り巻きによる「私物化される国家」の姿が浮かびあがっています。

空を切ってギターを弾く真似を演じる「エアーギター」があるが、空洞化を進めるグローバル化時代に「エアーナショナリズム」に興ずる安倍政権の実像について詳しく分析しています。
(神戸・Y)
ワールドカップサッカー
ワールドカップロシア大会はフランスの優勝で幕を閉じましたが、フランスなど若い力の台頭とベルギーに見られたカウンター攻撃の素晴らしさに新しいサッカーの歴史を見た思いです。

日本のベスト16は、前評判を覆し、今の日本の実力からしても上出来ではなかったかと感じます。そのトーナメント1回戦のベルギー戦は、カウンター攻撃の芸術を見ているようで、サッカーの楽しさを彷彿とさせる大変興味深い戦いでした。4年後のカタールが本当に待ち遠しい!
(神戸・T/K)
賭博優先の安倍政権!
11万人の避難指示が出たその日の夜、「赤坂自民亭」という浮かれ騒いだ飲み会を開催し、多くの人々が豪雨災害で苦しんでいるなか、米国のカジノ企業ひも付きの究極の売国法案を強行採決しました。人の命より賭博優先の暴挙をおこなったことは許せません。
(神戸・T)
原水爆禁止世界大会に思う
被爆73年目の今年、被爆者を中心とした世界の核廃絶の運動が、「核兵器禁止条約」に結実したもとでの原水爆禁止世界大会。核の近代化を目指す米露中心とした核保有国や、米国の核の傘にしがみつき、禁止条約に背を向ける安倍政権の逆行を許さない「核兵器の終わりの始まり」への大きな力ですね。
(翔け折り鶴)
不透明への改革
今、日本で特に問題視されているのが企業の不透明化ではと思います。それが水面下で行われているだけでなく、表面にも明らかになっているのに、問題にならない問題が問題です。

我々の立場からすると、まずは国政にせよ県政にせよ市政にせよ不透明なところを改革しなければならないと考えます。国民一人一人が一団となっていかねばならない時代に突入しました。

マイナンバーカードどうなりました? 2000円札は消えた? 消費税10%? 定年退職70歳時代? 人生100年計画? 18歳選挙権? 米朝首脳会談? のぞみ台車は? もり・かけ問題? コンプライアンス違反? 等々。
(明石・チェックマン)

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