「はぐるま」 2021年 秋季号
NO.249



涸沢岳(長野県)
Contents
 野党共闘でたたかった「政権選択」の歴史的総選挙
 派遣社員の「使い捨て」をやめさせよう
 岐阜工場での荷役作業中の死亡災害について
 パワハラが減らない要因は何か
 
 大河
 リモートワークは一時的な利用に
 今こそ職場における大規模PCR検査等の取り組みを!
 読者の広場
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野党共闘でたたかった「政権選択」の歴史的総選挙


今回の総選挙は、国民の声を聞かない自民・公明政権の継続か、野党共闘の力で国民の声が生きる政権をつくるかの歴史的「政権選択」でした。

選挙結果が示したこと

政権交代は実現できませんでしたが、野党共闘は、共通政策と政権協力の合意という大義をかかげ、政権交代への最初の挑戦であり、一定の効果をあげたと思います。

結果は、野党統一候補が59の小選挙区で激戦に競り勝ち、何人もの自民党の重鎮らを落選させ、他の33の小選挙区でも、自民党候補者をあと少しまで追い上げる善戦でした。また、4年前の総選挙に比べ、共闘勢力は比例得票も議席も増やしました。

しかし、マスコミを最大限利用した総裁選挙や野党共闘への攻撃に対し、野党共闘の共通政策や共闘の大義・魅力を十分に伝えきれなかったことは、自公政権を補完する維新の伸長の一因ともなり、今後の課題と考えています。

野党共闘の飛躍を

一部メディアは野党共闘攻撃を続けていますが、この共闘は、安保法制反対の市民の中から始まり、全国いたるところに根を下ろし、止まることはありません。なにより命を守る素晴らしい野党共通政策で広く連帯し、希望ある新しい政治を実現するために、野党共闘をさらに発展させましょう。 

 

派遣社員の「使い捨て」をやめさせよう

川重グループは「契約満了」という名の派遣切りをコロナ禍でも平然と繰り返えしました。

日本では、派遣社員を含む非正規労働者が、雇用者の4割を占め、年収は低く、格差と貧困の拡大により日本経済と社会の大問題になっています。その根底には、大企業の利潤第一主義による「使い捨て」労働があります。ジェンダー平等と同じように、世界から見て、あまりにも働き方後進国です。

こうした働き方・企業のあり方では、日本の未来を危うくします。

解決の糸口となる政策

【総選挙の野党共通政策から】
「格差と貧困を是正する」ために最低賃金の引上げや非正規雇用・フリーランスの処遇改善により、ワーキングプアーをなくす。

日本共産党の新経済提言から


これらの政策実現が急がれます。

実現のチャンスは来夏の参議院選挙で野党共闘を勝利させること

非正規雇用の労働者を大量に生み出した新自由主義の政治を見直し、大企業の「使い捨て」労働をやめさせるために、来夏の参議院選挙で野党共闘を勝利させ、野党共通政策と提言を実現させましょう。

岐阜工場での荷役作業中の死亡災害について

7月21日(水)、岐阜工場において、トラックで輸送されてきた廃却治工具の荷降ろし中、その作業をしていた方(59歳)が、荷台から落下した治工具の下敷きとなり尊い命を失いました。

8月23日に労使による「重大災害対策会議」が開催され、会社側は、発生要因として「 決められた範囲を超えて作業をしてしまうという安全に対する感性がずれていた」と、個人の「感性」を問題視しています。私たちは、直接的な原因が個人の不注意やミスであったとしても、それを重大災害につながらないようにするのが企業の責任だと考えています。

当工場では、今年の4月にも、搬入した治具をトラック荷台から落下させるヒヤリ事故が発生し、その対策として「ヒヤリ速報」の周知や「KY実施」を徹底していましたが、再び事故が起こりました。個人責任にした再発防止対策では、主に基準や規則で個人管理を強化するものとなり、限界があることを示していると思います。

今こそ、かつて経営陣が「安全を経営の最優先課題として企業運営を行う」(2007年の神戸工場でのクレーン倒壊事故)と誓ったことが、実際の業務に本当に貫かれているのか、労使できめ細かな点検が必要ではないでしょうか。
(川重党委員会ホームページに詳細を掲載しています。)



パワハラが減らない要因は何か


会社は、職場でのパワハラに対して、数々の対策を実施していますが、会社発表のコンプライアンス報告や私たち党委員会への相談によれば、一向に減っていません。なぜなのか、その要因について考えてみました。

まずパワハラは、被害者の命と健康を脅かし、人権を傷つけ、場合によっては、会社は損害賠償責任、加害者は刑法上の責任を問われることになります。さらには、職場の生産力の低下や災害にもつながりかねません

会社の対策は、加害者に対する罰則強化や、職場全員への啓蒙活動・教育等、パワハラの原因を個人の問題とするもので、具体的な実態調査も不十分で効果が出ていません。

私たちは、会社がこのような対策の一方で、パワハラを生む要因を自らつくっているという認識です。

それは、「2021年度の黒字化」必達という経営陣の厳しい要請や、新人事処遇制度における業績評価の強化、それに加えて、雇用差別や女性差別、サービス残業や異常な長時間労働によるコンプライアンスの形骸化などです。

それにより、人間関係が分断・希薄化し、おかしいと思っても「おかしい」と声を上げられない職場になっているのではないでしょうか。
働きやすい職場づくりのために、この問題についてみんなで議論してみましょう。

【大河】
総選挙が始まろうとしたときに、連合(日本労働組合総連合会)の芳野会長は、立憲民主党の枝野代表に、政権交代を実現した場合、共産党との「限定的な閣外からの協力」の両党合意に対し、「連合として閣外協力はあり得ない」と申し入れました。

このことが、自公などの野党共闘への攻撃に拍車をかけ、自公・維新の改憲勢力が総定数の3分の2を超える選挙結果の一つの要因になったと思います。

連合は、組合員数約700万人で、全国中央組織として大きな影響力を持っています。その連合が、政党間の合意に対して批判し圧力をかけるのは、労働組合と政党間のあるべき姿から見て、極めて異常と言うべきものです。

労働組合は、要求で団結し、資本および政党からの独立が大原則です。組合員の政党支持が多様化する中で、特定の政党・候補者の支持および排除を義務づければ、組織の団結は壊れ、要求実現のたたかいを結集できません。何よりも、憲法で保障された思想・信条の自由を侵す重大な誤りです。

政治の動向は、労働者の生活と権利に大きな影響をもたらしますから、労働組合も政治や選挙を重視する必要があります。大事なことは、組合員の切実な要求を基準に、選挙の意義や国民的課題と争点を明らかにし、組合員の政治的意識を高めることであり、そして、一致する要求にもとづいて政党と協力・共同の取り組みを行うことが大切だと考えています。互いに独立を尊重すれば、必ずや労働組合の組織も発展するでしょう。

野党共通政策で掲げられている平和・暮らし・民主主義・地球環境・ジェンダー等は、連合も一致できるはずです。日本と世界、そして次世代のために、共通政策の実現にリーダシップを発揮してはどうでしょうか。


リモートワークは一時的な利用に

コロナ禍で、リモートワークの利用が一気に拡大しました。しかし、リモートワークについて、否定的な意見もあります。

リモートワークの問題点と懸念されること

川重のリモートワークは、在宅勤務が基本になっています。しかし、会社が貸与した通信機器以外の通信費や光熱費等の費用は、すべて本人負担となっています。

また、家庭内で生活と切り離された仕事専用のスペースや時間を確保するのが容易でない人は、自分だけでなく家族も含め生活のリズムが崩れ、長期間の継続は耐えられないと思います。

会社は、昨年6月に、リモートワークのアンケートを実施し、結果を踏まえ、必要な見直しを行うと述べていました。しかし、今年4月の「リモートワーク取扱規程」改正には、通信費や光熱費の個人負担については何も改善されていませんでした。

今年4月の安全衛生専門委員会では、リモートワークは「孤独感や疎外感を感じメンタル不調に陥る可能性があるのではないか」などと危惧する意見も出ています。

リモートワーク制度アンケート調査では、良くなかった点として、「労働時間の自己管理が難しかった」「時間を問わず連絡が入るようになった」など、労働時間と休憩・残業時間の管理の難しさがあげられています。そして、「頻繁に利用したい」が28%、「たまに利用したい」が59%でした。

会社はリモートワークを推進すると言っていますが、通信費・光熱費等の一定の会社負担などの対策を講じた上で、コロナ危機のような緊急事態や介護、育児の、一時的な利用にすべきではないでしょうか。

今こそ職場における大規模PCR検査等の取り組みを!

職場では次のような不安の声があがっていました。
「全社的に感染者が増え続けているのに全然対応策は何もない。ワクチン接種しても感染するのに大丈夫なのか? 心配です」「職場で感染者が増えて怖いから、会社に行きたくない」

川重党委員会ホームページでは2021年6月、川重の新型コロナ感染症対策について「働く人たちに予防対策の徹底だけでなく、大企業として独自の取り組みを!」と題して、以下の3つの感染症対策に取り組むよう提案しました。


現在は感染者数が減少していますが、第6波に備えて、いまこそ大規模なPCR検査等が必要だと考えます。それにより、早期に感染源を特定し、感染に気付かない無症状感染者から感染伝播を起こさないことで感染拡大を抑えることにつながります。

政府や経団連も積極的なPCR検査等の実施で感染拡大防止を徹底することを強調しています。
川重は、新たに開発した「全自動PCR検査設備」を製造・保有しており、これを有効活用することで大規模検査を実施できます。会社としても感染症対策分野の先駆的な役割を果たすことになるでしょう。

読者の広場 
新しきことにチャレンジを!
精機ディビジョンでは、ロボットとのシナジーアイデアチャレンジが始まりました。カンパニーとしてお互いの良い所を重ね合い、これからの時代を乗り切っていける効果に繋がると良いですね。

しかし、本当に変わるためには、もっと人の動きがあっても良いのではないでしょうか。配属から10年以上同じ部署で勤務している若手も多く、これではアイデアが出てくる限界もあるのかとカワるサキが心配です。
(西神戸の星)
また感染拡大しないか心配
緊急事態宣言が解除され、県内出張は部長許可必要なし、県外出張は部長許可に緩和されました。飲食店の時短制限も解除され、県民割引サービスなどを利用した旅行も増えているようです。夏の第5波の感染爆発を思うと、人流が一気に増えて心配です。
(心配性)
カワサキバイク絶好調の裏で
先日、バイク店に行ったところ「カワサキ絶好調じゃないですか!」と、店員の方にいわれました。コロナの影響で生産が追い付かず、入荷したバイクは直ぐに売れてしまうそうです。褒められるのは嬉しいのですが、製造現場の状況なんて想像も付かないでしょうね。
(AKZ)
女性用作業服のズボンの色を変えてほしい
色が薄いため生理の時、かなり気を遣う。汚れた時もあったので着替えが何枚もいる。女子社員の声を聞いて作業服のズボンの色を変えてほしい。 
(明石・デニムパンツ女子)
議員への疑問
選挙でいつも疑問に思うのが、議員には取得しなければならない資格と数値目標が無いことです。そのため、誰もがうさん臭く見えます。議員に必要な能力を明確にして人を育てなければ、日本は世界に確実に取り残されると認識していないのでしょうか。
(はりまき)
年収がよめない不安
幹部職員の人事処遇制度が今年度から変わりました。以前は年初に今年度の年収(月報酬、賞与)が明確でしたが、今は月報酬は明確だが、賞与額が不明です。なので、結局、今年度年収は昨年より上がるのか下がるのか現時点でよくわからない状況で、気になっています。個人的には以前のように年初に明確に分かった方が良かったな、と思っています。
(不安な基幹職X)
生産職場を作業者ファーストで改善を
神戸工場、製造ビルの働く環境は冷暖房が完備して快適ですが、生産職場は、夏暑く、冬寒く、快適とは言えません。その中、生産職場では分・秒単位で作業を記録する「生産管理板」を運用していますが、少なくない作業者は、作業記録を新たな「困苦」とし歓迎していません。会社は新たな「困苦」を軽減する措置、疲れをとる時間を増やす、ゆっくり休める場所を充実する、など作業者ファーストで改善をして欲しいです。
(神戸・H)
チャレンジ・コミットメント(C・C)シート やめてほしい
事務職で決まった仕事をしているのに何をチャレンジして成果を出せというのでしょう。これで給料が決まると言われても。時間があるときにやってみたい事がある。その程度でいいと思う。

C・Cシート作成はたいへんな苦痛です。時間もかかるので、できたらやめてほしい。
(明石 C・Cガール)
新事務所に向けて
10月期初のディビジョン長講話でも新事務所のお話がされて、いよいよ新しい西神戸に生まれ変わるのかと楽しみもいっぱいです。でも全部門が新しいところに移れるわけでもないようで、少し心配な部分があります。
(油圧設計○年)
コロナ禍で気づいたこと
コロナ禍により、リモート会議が定着し、これまで当たり前のように出張していた会議についても、「この会議はリモートでも出来るのでは?」とまず考える風潮が会社全体に広がったと感じています。この点は、ムダを省いて合理的に仕事を進めるという点で良かったと思います。
(明石・真面目人間)
コロナワクチン
神戸工場でもコロナワクチンの接種が行われましたが、派遣社員、請負社員も正社員と区別なく受けることができました。同じように働く仲間として、今後も差別なく仕事ができるようにしていきたいものです。
(たこ焼き大好き)


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