「はぐるま」 2023年 夏季号 NO.256 |
羊蹄山(北海道) |
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2023年度一時金は、各カンパニーの決定方式が変わり、KMCとKHI・KRMの一時金にも、個人業績にも大きな格差が生まれました。この格差について考えてみました。
(会社間格差および個人業績格差は下表のとおりです)
会社間格差について
KMCはテーブル方式ではなく、労使協議方式で年間一時金204万円を獲得しました。
一方、KHI・KRMは従来のテーブル方式では年間一時金が182万円と58万円少なく、会社間でこれだけの格差が生まれて良いのでしょうか。
今回は3社の統一要求スタイルを崩し、統一に分断を持ち込んでしまいました。この分断は、要求する力を弱め、今後も各カンパニーの業績により一時金に格差が生じる恐れがあります。
個人業績格差について
真面目に働く社員のがんばりに大差はありません。こんなに格差をつける必要があるのでしょうか。過剰な競争を持ち込むのは、職場を分断し、働く意欲を低下させることにはならないでしょうか。会社の成長にとって、従業員が力を発揮するためにも、このような格差はなくすべきではないでいでしょうか。
年収の大きなウェイトを占める一時金は、生活や将来設計を左右するものであり、それらを満たす支給額であるべきです。
ー表ー
≪KHI.KRM.KMCの年間一時金の格差≫
(会社) (支給額) (月数)+(加算額)
KHI.KRM 1,823,808円 5.67
KMC 2,407,514円 6.5 32万円
会社間格差 58.4万円
≪個人業績評価格差≫ 職能級V3のケース
(会社) (最低額) (最高額) (最大格差)
KHI.KRM 0円 888,959円 89万円
KMC 371,959円 1,513,491円 114万円
新人事処遇制度で成長出来るのか |
年功的要素を廃止し、能力・役割・成果をより重視した新人事処遇制度が導入されて2年が経過しました。
職場からは制度に対する不満や問題を指摘する声が数多く出てきています。この制度は会社が成長できる制度なのでしょうか。
職場からの声
評価の決め方が不透明、制度のモチベーションアップに繋がらない、このままでは離職者を増加させる、能力発揮の水準を選択する基準が提示されていない、適正な処遇を実現できていない、などの声が上がっています。
労働組合が昨年実施した「人事処遇制度」の理解度のアンケートでは、一部しか解からない26.3%、全く解からない31.1%と半数以上が内容を十分理解していないという結果でした。
会社が成長できる制度に
全労連は、若者の生計費は22~25万円、時給1,500円は絶対に必要と言っています。A1とG1の職能給基本額は181,770円で、これに習熟加算上限額2,700円を加えても、時給換算で約1,153円であり、とても人間らしい生活が出来る水準ではありません。
会社が成長していくためには、働く人たちがともに成長し、ものづくりの楽しさを実感できるような、人事制度にするべきではないでしょうか。
川重株主総会 ズレた回答 |
6月28日(水)に開催された川重の第200期定時株主総会では、事前の質問5件に加えて、来場した7名の株主の質問に対し、それぞれ会社が回答しました。その中で2013年に起きた中国出向エンジニア過労死事件に関する質問は3件ありました
会社が成長できる制度に
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1件目は、昨年の株主総会で社長は「育英扶助年金」の支給を昨年4月で打ち切っていたのに、その2か月後の株主総会で継続していると報告したのは虚偽報告ではと質問。橋本社長は「私が話した時点までは、育英資金は確実に支払っていた」と支給を停止していたにもかかわらず、継続していたと不可解な回答をしました。
2件目は、産業医から健康状態に問題ありとの所見が出たのに出張させたこと、結果を本人に知らせなかったことは、健康保持義務違反、コンプライアンス違反ではないかとの質問に対し、橋本社長は「亡くなられたことは事実だが、過労か事故かは裁判の中で明らかにしていく」と、回答を避けました。
3件目は、会社内で業務に関わる事故は会社に責任がある。あの事故は会社には責任がないという立場なのかとの質問に、橋本社長は「昨年の4月で打ち切って6月に最終的な年金を振り込むまで、2013年から約10年間、ご家族に寄り添って対応してきた。裁判の中で事実関係を元に誠心誠意しっかり対応していく」と質問とはズレた回答をしました。
川重は「ご質問に対する回答」を会社ホームページに公開していますが、何故かこの3件の質問と回答はひとまとめにし、わずか6行程度の報告として公表しました。他の回答はそれぞれ公表しており意図的にまとめたとしか思われません。このような行為は、世間一般の常識からもズレており、社会的信用をなくすものではないでしょうか。
【大河】 『争うこともしないでバケツの中 誇らしげにしゃんと胸を張っている・・そうさ 僕らは世界に一つだけの花』SMAPが歌った「世界に一つだけの花」の歌詞の一説です。一人ひとりが大切な存在だと語りかけるこの歌は、多くの人の心に響き今も愛されています。 『雑草いう草はないき。必ず名がある。名前がみつかってないなら、わしが名前をつけるき。草花に値打ちがないなんち、他人が決めつけるな。』NHK朝ドラ「らんまん」の主人公、槙野万太郎の感動的なセリフです。東京に上京し長屋暮らしをする住民のひとりが「雑草なんぞ、生きていてもしょうがない。」と言ったことに怒って言い返した言葉です。『雑草と言う草はない』このフレーズがネットで大きな話題となりました。 このドラマは、「日本の植物学の父」と称されている、高知県出身の植物学者・牧野富太郎博士(1862ー1957)をモデルとしたドラマ。94年の生涯において収集した標本は約40万枚といわれ、蔵書は約4万5千冊を数えます。 「世界に一つだけの花」と万太郎の名言に共通するのは、花と植物の一輪一輪、一本一本を大切にするやさしい心です。万太郎は、植物に命を吹きこみ、SMAPの歌は、多くの人を励まし生きる力をあたえてくれました。 多様性を理解し一人ひとりを大切にすることが世界の大きな流れとなっています。「川崎重工グループ行動規範」では、あらゆる人に等しく尊厳と敬意をもって接しなければならないとしています。規範に恥じない会社になってほしいものです。 |
WinDEX2022 あきらめ社員減らず |
2022年度のWinDEX調査結果が発表されましたが、活躍社員は28%→29%に微増、あきらめ社員は48%と変化はない結果でした。活躍社員が増えないのはなぜでしょうか。また、前回からスコアが悪化したものもあり、問題があるのではないでしょうか。
前年度から悪化した項目
「私の職場は安全である」-2ポイント、「当社は社員を大切にし、配慮している」-2ポイント、「当社は、私が必要とする福利厚生を提供している」-2ポイントなど、「個人の尊重」「報酬・福利厚生」が悪化。「私の職場には、十分な人員が確保されている」-3ポイントで、前年度からの人員不足が依然として改善していません。
2021年度の29歳以下の離職者数は162名で20年度から53名も増えています。また、パワハラ相談も20年度から8件増えています。スコアが悪化した部門においては人員不足や離職など職場環境に問題があることが考えられます。
社長は、WinDEX調査結果から「まだまだ社員の切実な想いに十分応えられていません」と表明しましたが、なぜ、このような結果になっているのか、しっかりと分析する必要があるのではないでしょうか。
岸田大軍拡 平和と暮しの破壊 |
今年6月岸田政権は5年間で43兆円もの大軍拡の財源を捻出する「軍拡財源法」を成立させました。これにより、日本は米国、中国に次ぐ世界第3位の軍事大国となります。平和と暮しはどうなるのでしょうか。
アメリカが始めた戦争に日本がまき込まれる
岸田政権は、国民に何の説明もせず、日本国憲法も「専守防衛」もかなぐりすて、中国を軍事包囲する米国の安全保障戦略「統合防空ミサイル防衛」(IAMD)に参加するため、軍事大国への大転換を行いました。長射程ミサイルなど敵基地攻撃能力の保有や、全国約300カ所の自衛隊基地司令部の強靭化を進めています。
米軍が仕掛けた戦争に、米軍指揮のもと米軍と自衛隊が一体となって参戦したら、日本は報復のターゲットにされ国土が焦土と化す危険があります。
国民生活破壊の軍拡予算
バイデン米大統領は岸田首相に3回会い、軍事費の大幅増額を求めたことを明らかにしています。米国製武器の今年度の契約額は昨年度の4倍の1.47兆円にのぼっています。これら米国の要求に応えた軍拡予算を確保するために、暮しや復興支援、社会保障、中小企業に充てる資金の流用など認められません。
対話と協議による外交を
「軍事対軍事の対立」では緊張はエスカレートするばかりです。世論調査でも「中国との対話を進めるべき」が75%(6/26・日経)です。日本共産党は3月、日中両国が「互いに脅威とならない」との過去の合意を土台に、平和と友好の関係をつくるべきだと、日本政府と中国政府に申し入れ、双方は肯定的に受け止めています。
この合意をもとに積極的に平和をつくる外交をすすめるべきではないでしょうか。
読者の広場 | |
労組の選挙って 最近、労働組合の執行委員、支部委員等の選挙が有りましたが、いつも思うのは、衝立の無い場所で、選挙管理委員がたくさん居て、書き辛いです。本当に民主的な選挙がおこなわれているのか疑問です。複数人を一括信任するのもおかしくないですか? 形だけやってる選挙に思えてなりません。 (蚊取り線香) |
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今年のチャレンジ目標は? また四半期の振り返りの時期です。 会社として大きな目的のために、目標を立てて事業を行って行くのは重要な事ですが、無理繰りな形だけのシステムになりつつありそうな気がしてなりません。どこかのコンサルの理想を押しつけられて、本当にカワサキが目指す所に向かっているのか心配です。 トップの実行力は大事ですが、鶴の一声が怖くて、誰もホントの事が言えない状況もあるのでは? コロナが落ち着いて来たみたいに、我々の会社生活ももっと落ち着いて欲しいですね。 (西神戸の星) |
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紙資源を大切に 職場で毎回配布されている冊子やプリント、読まずに捨てる人が多い。配布物を分別する手間もあって色々ムダだと思う。減らせないでしょうか。 (汗だくリサイクル担当) |
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実感ない賃上げ 14,000円の賃上げで給与は上がったはずですが、物価や保険料や税金も上がったせいか、乾いた地面に水が吸収されたようで、少しも上がった感じがしません。 一時金で一瞬の潤いはあるでしょうが、是非賃上げの継続をお願いします。 (明石・頑張ってる社員) |
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明石工場正門の道路 段差があったり、信号の前で変に曲がっているので危ないと思う。早く整備してほしい。会社の顔がいつまで工事中なの。 (正門をくぐる苦労人) |
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困っています 正規の方は、ベースアップやボーナスも多かったようですが、生産量も少ないため、我々は、残業も少なく、物価高の中で、苦しい状況です。 私たちのような立場では、組合も関係ありません。辞めざるをえないかと考えています。 こういう事に対して共産党の考えを教えて欲しいです。 (イチハケン) |
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こんな組合選挙あり!? 組合員にあらかじめ投票用紙を配り、あそこの投票箱に入れてくださいと。立会人もおらず、投票したら名簿にチェックを入れる。 アンケートのような組合選挙。脱力感を感じるなー。 (組合にインスパイヤ―したい) |
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”暑い職場” 猛暑が続くなか、暑い職場で働く人たちは大量の汗をかき、水分と塩分の摂取を必要とします。塩分補給の塩あめの消費がすさまじい。 これでは熱中症より虫歯にならないか心配。こまめな休憩とシャワールームを設けてください。 (汗が目にしみる男) |
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新しい制服について 新しい制服の冬物はいい感じになりそうですが、夏物が気になる。事務服のベストにはみんな不満を持っている。 工場では、いっそ制服を統一してはいかがでしょう。そして、制服は原則会社支給にしてほしいです。 (快適な制服を着こなす女子) |
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納涼祭復活 神戸工場ではコロナで中止になっていた納涼祭が今年は実施されます。 連休前のひとときを冷えたビールでのどを潤すことが出来るのを楽しみにしていますが、グラウンドでの開催は暑すぎます。熱中症が心配です。 (神戸・酒好き) |
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【各工場の納涼祭】※7月25日時点 明石:本社部門とその関連会社で開催するようです。 西神戸:今年も開催されないようです。そびえ立つ新ビル建設は順調の様です。 兵庫:今年も無さそうです。 |
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