| 「はぐるま」 2025年 秋季号 NO.265 |
![]() 香嵐渓(愛知県) |
Contents
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会社は10月1日「健康宣言」を発表しました。その基本方針に「健康推進・病気の予防」「早期発見・適正対応」「安全安心な職場環境」を上げ、「従業員の健康を大事にする会社でありたい」と社長は述べています。
災害、メンタルヘルス疾患の増加
2025年8月末時点で休業災害が19件発生し、直近5年間で最も多い件数で、西神戸では指を欠損する災害も発生しています。
また、メンタル疾患による休業件数も増加傾向にあり、「操業の推移による心身に対する負荷の増加など、就業環境境の変化が要因」とされています。
職場環境は安全安心とは言えない状況が続いています。
「健康宣言」での取組
会社は健康教育、健チャレウオーキング、多様な相談窓口の設置などに取組んでいます。また、従業員に対しては、「ゆっくり食べる」「相談する」「睡眠6時間以上」などを呼びかけていますが、これらが実行出来るように「過密労働・長時間労働」をなくし、自由な時間を保障することが必要ではないでしょうか。
「健康宣言」の実施で健康に働ける職場の実現を目指しましょう。
| コンプライアンスを優先した環境経営を |
今年6月企業価値の向上と持続的発展可能な社会の構築に向けた、労使の環境経営委員会が開催されました。
その中で、2024年度は脱炭素社会・循環型社会・生物多様性社会の実現をあげており、2025年度も引き続き行なうとしています。
2024年度の環境事故について、次の9件の報告がされています。
設備廃棄時フロン類を回収せずに廃棄、トリクロロエチレン回収装置の排出基準超過、産廃マニュフェスト発行を窓口業者に代理で行わせたなどの法令違反3件、産廃廃棄物処理施設の現地確認義務を怠った条例違反1件、基準超えジクロロメタン濃度放流水の河川へ放流、処理水放流口の下流河川での泡発生の行政指導2件、建設工事用地内で下請け業者による側溝への塗料廃棄1件、騒音・悪臭への住民苦情が2件です。

川重は架空取引による裏金づくりやエンジン検査不正などを長年起こしていました。
本気でコンプライアンスの徹底・ガバナンスの強化に取り組むべきです。
| 「アルムナイ制度」とは |
アルムナイは英語で「卒業生」「同窓生」を意味します。川重が今年3月開設したこの制度は、川重を中途退職した人たち、採用内定を辞退した人たち、川重に関心を持つ社会人を対象に「アルムナイネットワーク」に登録を呼びかけています。
人事担当が採用や事業についての情報を発信し、登録者同士による交流イベントも開催して、自社への理解を深めて再入社を促すものです。
川重でも自己都合退職者が毎年250人~350人近くにのぼり人材不足が深刻です。
人材獲得競争が高まる中、自社を知る元社員との関係を維持し、職場復帰してもらう。この動きは他社でも広がっています。
中途退職者の方からはアルムナイ制度よりも中途退職を減らす職場づくりが大事ではとの声が寄せられています。会社も「制度」登録者の意見を踏まえて、多様な人材が働きやすい職場づくりに役立てたいと述べています。是非とも働きやすい職場を実現してほしいものです。
| 「給与・賞与のリバランス」について |
来年4月1日実施されるこの制度は、賞与の一部(0.5ヵ月分)を給与の職能給(6,050円~14,900円)に移動し、習熟加算基準点も(マイナス320円~2,890円)に変更するものです。
会社説明では世間の採用獲得競争が高まる状況のもと、人財市場で比較しやすい月給の“見せ方”“見え方”を重視した、必要に迫られた制度と述べています。人材の確保と定着のため、月例賃金のカサ上げを狙ったものと思われます。
会社は年収ベースでは実施前と、ほとんど変わらないと言っており、労組は生活の安定をはかる施策であると評価しています。
基準賃金のカサ上げで時間外手当が若干増えると説明していますが、残業しない人には関係ありません。
少し気になる点はリバランス後の社会保険料に影響はないとの説明ですが、社会保険料等級が変われば負担増になるケースもあるのではないでしょうか。
| 【大河】 NHK朝ドラ「ばけばけ」は、小泉八雲の妻(トキ)を主人公にして10月から始まった。オープニングで流れる歌詞に「日に日に世界は悪くなる、気のせいか、そうじゃない、そんなじゃだめだと焦ったり…」と庶民の身近な気持ちが伝わってくる。 国政が混とんとする中、10月21日首相指名選挙で自民党の高市早苗総裁を第104代の首相に選出した。26年間にわたり悪政に協力してきた公明党が自公連立を離脱した。政権の枠組みをめぐる駆け引きが激化するなか、自民党が日本維新の会の要求を丸のみしたことが、高市自維連立政権発足の決め手となった。 高市首相は就任後初の所信声明で、軍事費のGDP(国内総生産)比2%の今年度中の達成、「安保三文書」の改定を明言。アメリカいいなりの大軍拡の推進、大企業優遇、社会保障削減を強調する一方で、自民党裏金事件や消費税減税については何も語らなかった。 「現代の治安維持法」とも言える「スパイ防止法」法案の制定を公約に掲げており、これには維新、国民民主党、参政党も一緒になって制定をめざしている。 自維連立政権は、非核と反戦平和・国民主権などに対抗する悪政推進の“反動ブロック”であり、国民にとって戦後最悪の政権となる危険をもつものだ。 昨年の総選挙と今年の参議員選挙で国民が一票に託したのは、自民党政治を変えたいとの思い。ことに裏金問題に象徴される自民党の金権体質への怒りと消費税の減税・廃止の要求だった。 こんなんじゃだめだ・・ “反動ブロック”の危険に正面から対決する“新しい国民的・民主的共同”が急がれる。 |
| 豊かで人間らしい生活の実現を |
財界・大企業最優先の政治は経済を停滞させて、日本を格差社会にしました。
壊された所得再分配
「失われた30年」間に、政府により3回の消費税の引き上げと、それとセットに7回の法人税率引き下げ、大企業減税と富裕層への優遇税制の不公平税制が行われました。一方社会保障の削減で介護施設・病院を倒産の危機に陥れ、国民には医療・介護の負担増と年金の給付減を押し付けました。こうした真逆な税金の集め方と使い方で所得再分配の機能が壊わされました。
奪われた労働者の富は?
24年度の付加価値に対する労働分配率(人件費÷付加価値)は37.4%で12年に比して、大企業の純利益は
4.6倍、株の配当は2.8倍ですが従業員の給与は1.1倍で横ばいとひどい搾取を受けています。
搾取強化による労働分配率の下降
労働者派遣法の施行以降対象業務の拡大が続き、現在派遣労働が労働者の4割にも増大しています。
正規雇用でも裁量労働制、残業代ゼロ制度などで人件費削減や労働強化が行われ、これらが労働分配率の下降要因になっています。
国内の消費や投資で内需を拡大させ、国民生活と経済を豊かにする政治を求めましょう。
| 川重過労死裁判 大阪高裁で弁論開始 |
10月28日大阪高裁大法廷で控訴審第一回口頭弁論が開かれました。関西や東京などから支援者が駆けつけ、傍聴席88席を大きく超えました。
不当な神戸地裁判決
今年1月の地裁判決は、転落死か事故死かの議論が中心に展開され業務の過重性の議論がされることもなく、仕事内容や職場環境については十分に審理されませんでした。また川重は被災者(CKE出向)に違法な業務指示を行い、会社間の相矛盾する指示で精神が引き裂かれる状況を作りだしていました。
弁護団は控訴審で、こうした被災者が従事した業務の実態(過重性)と川重の責任を明らかにしたいと臨んでいます。
原告の訴え
原告は陳述席から「夫は、心身ともに追い詰められ、自ら命を絶たざるを得なかったのであり、同じ悲劇を繰り返さないために、真実を明らかにしたい」また国内の労働安全・衛生法などが適用されない「海外で働く方々の命と尊厳を守るためにも、大きな意義を持つものだと思っています。」と川重が過労死に誠実に向き合い、謝罪し、社会的責任を果たして欲しいと思いを述べられました。
厚労省は「過労死等防止啓発月間」を設け、多くの自治体や企業は過労死を無くそうと取り組んでいます。川重も過労死を出さない職場作りに真剣に取り組むべきではないでしょうか。
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読者の広場 |
| 徒然なるままに 気を取り直して、もっと良い職場環境にしたいと思っても、頭の固い上司はリモートワークすら許してくれません。 また異動希望しても、人手が足りないからと外に出してくれません。 これは当部だけでなく他部でも同じ様な話を聞きます。もっと人財の流動性を高めないと、良い環境にならないでしょうに、カワらないサキのままか…
経営層の方には耳当たりの良い話だけでなく、ホントの若い人の声を聞いてもらいたいですね〜 (西神戸の星) |
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| 「世のなか的に不幸」 日米が急に造船に投資すると。 造船衰退に今まで目もくれなかったのに。戦争の準備のために造船を引っ張り出すのは勘弁してもらいたい。 株価も妙に高くなっているし、軍需産業が盛んになるのは世のなか的に不幸なのでは。 (客船をつくりたい造船マン) |
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| 意識調査にうんざり コンプライアンスの意識調査アンケートが始まりました。潜水艦、ディーゼルエンジンの不正問題が発覚してから同じようなアンケートがこれまでも行われています。自分の職場の上司や仲間を疑ってみるような質問は良い気がしません。 こういうアンケートをしなくても良い風通しの良い職場を願っています。 (神戸・A) ![]() |
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| 韓国の民主主義に拍手 韓国のドキュメンタリー映画「非常戒厳前夜」を見てきました。 ユン元大統領と妻が内乱財や収賄罪などで逮捕に至るまでの、政権と検察に対し追及の手を緩めないジャーナリストと市民のカッコ良さに拍手です。忖度の日本ではチョッと見られませんね。 ![]() ( 韓流ファン) |
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| 川重過労死裁判なぜ? 大阪高裁第1回弁論の原告の陳述 『ある日長女が「なんで裁判しようと思ったの?」と聞いたので私は「お父さんの無念を晴らしたい。それと、二度と同じような過労死を起こしてほしくないから。」少し考えたあと、長女はまっすぐな目で言いました。「じゃあ、やるしかないな。」その言葉を聞いた瞬間、涙が込み上げてきました。 次女に「早く終わってほしい?」と聞くと、小さく「うん」とうなずきました。その一言に、これまでの年月の重さと、家族の思いがすべて込められているように感じました。』傍聴席で私は涙が止まりませんでした。
(もう遺族を苦しめないで) |
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| 森の熊さんにお詫び 街中に熊が出没の話が毎日の様にニュースになっています。 人間の都合で山を切り開き、地球温暖化を加速させ、熊のみならず、元々暮らしていた動植物の住処や食べ物を奪ったのは、人間です。きっと人間への警告なのですね。こめんなさい。 (再生可能エネルギー) |
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| 明石工場祭 工場祭が11月15日に開催。久しぶりだと思う。 高収益、好決算と上機嫌の企業として地域への還元も忘れないでほしいですね。 当日の大抽選会、豪華賞品をゲットしたいですね。 (明石のバイク王) |
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| 暑さ大敵 今年の暑さには通勤にほんとうにまいってしまいました。万博も暑かったなあ~。
内外の要人にも紹介した川重が出展した未来の都市パビリオンも、ゆっくり見ようとは思ったのですが…見られなかったのが残念でした。 (はずれっ子) |
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| 非核神戸方式は宝 核兵器で平和を守ると言う意見がありますが、私は広島、長崎の原爆の悲惨さを忘れてはいけないと思います。 核兵器が早くなくなることを願っています。 神戸市が非核証明方式を50年間運用してきたことは素晴らしいことと思ってきました。しかし今年3月にこれを神戸市が破ったと聞き驚きました。 核兵器廃絶に向けて神戸市が再び歩むように切に願っています。 (核兵器廃絶:NOZOMI) |
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| 連合が初めて “非正規賃上げ7%目標 来春闘 連合、初の提示“ 連合が非正規の賃上げ要求率の目標を示すのは初めて。
非正規社員の不安定雇用も守ってほしいです。(芳野が好きになれない組合員) |
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