――勝ち組、負け組とは??――

先日、従業員の奥さんから『前から気になってたんやけど、勝ち組、負け組という言葉を見聞きするんやけど、いまの流行?』と聞かれました。
川重でも、勝ち組、負け組といった風潮がでています。
社長の年頭あいさつ(かわさきNo.169)をもとに考えてみたいと思います。

川重の今年のスローガンは、「改革の荒波を乗り切り新たな飛躍へ」です。昨年の実りある成長へ−「戦う集団」をめざしてから変わっています。

昨年の"実りある成長へ−「戦う集団」"とは何だったのでしょう。
社長は、2000年以来何を取り組んできたかのか「収益力の強化、事業の構造改革、企業風土の改革」と述べています。
そのなかみはどういうものでしょうか。
「自己責任の意識を高め、カンパニー制の導入、船舶事業、精機事業の分社化、鉄構部門の工場集約など」を具体的にあげています。

評価の基準→
   「労働時間」から「企業への貢献度
その評価について「当社の収益力は、着実に強化されつつあります」と述べています。
川重がこの5年にすすめてきた経営方針とその評価を簡潔に述べ、そのうえで、今後の経営方針は、業績を基準に「汎用機、航空宇宙、車両、ガスタービン、機械」と「プラント・環境・鉄構」部門をわけ、業績の悪いところの方針は、「業績の下ぶれリスクを排除するために、分社・独立といった施策をとり」、「安定した収益基盤の構築をめざす」と述べています。

この間の川重で働く従業員と関連する企業などで働く人たちの労働と生活は、どう変わってきているのでしょうか。
業績不振、安定した経営基盤の構築のためといって賃金の抑制、カンパニー制が実施されました。一時金の業績連動制という新しい制度がつくられました。それは、業績に連動する評価制度です。続いて、「固定費削減」策として「TAR-GET」(労働諸条件の切り下げや福利厚生費の削減)の項目が矢継ぎ早に導入されてきました。
これら諸制度の評価の基準は「労働時間から、企業への貢献度、すなわち企業の利益にどれだけ貢献したか」であり、「勝ち組、負け組」も川重の施策の変化のなかからでている風潮です。

この風潮は何を意味しているか、みなさんの働く現場と生活の変化とどうつながっているのか。一緒に考えていきたいと思います。

(05.04.03)