「九条の会ひがしなだ 10周年記念講演会」に参加して

 3名の読者の方から、2016年4月2日に開かれた「九条の会ひがしなだ 10周年記念講演会」に参加した感想の投稿がありましたので紹介します。


 立憲主義と民主主義を取り戻そうと主張して全国を歩き回っておられる小林節・慶応大学名誉教授の演説会に参加して、元気をもらうことができました。以下に、感想を記します。

1.  SEALDs関西の若者のスピーチは、歯切れがよく、「今を戦前にしない」という強い決意が心に響き、感動と元気をもらいました。

2.  小林節氏の講演会での感想。
         (1) 緊急事態条項を認めれば、首相に権限が集中して、行政権はもちろん、本来国民のものである立法権や、財政権をも与えることになり、まさに独裁体制を認めることになるという視点がはっきりとつかめた。
         (2) 憲法9条と核兵器の関係については、憲法に明確な規定がないが、論理よりも過去の悲惨な事故で明らかになったコントロール不能の歴史と実態をよく見て、人類と共存することができないものであることを、事実をもとに主張していくことが重要との話に共感と納得ができた。
         (3) 日本が憲法9条を基にこれまで積み上げてきた「平和な戦争をしない国」という世界の評価は、この戦争法のために「アメリカと一体になって戦争のできる国」に成り下がり、「文明国家から落ちこぼれた国」という評価を受けてしまうという話に、その通りと感じた。
         (4) 政権交代が実現可能な状況、わくわく感のある状況をつくり、安倍ちゃんに一泡吹かせたいという小林さんの思いは、野党共闘が本当に実現すれば、次期参院選挙やその次の選挙で実現できる見通しが見えてくるし、そうしなければならないという話に共感した。そのカギは、民進党の協力にかかっているという話にもその通りと感じた。
         (5)  2年前くらいに共産党から講演依頼が来た時に参加したら、(元自民党のブレーンということで)共産党の人を感じ悪いと思った経験を話されていた。共産党も色々な意見を受け入れるぐらいの度量の広さが必要との話をされ、いつまでも偏屈野党ではいけないとも話された。

3. 元職場の部長だった方と偶然に会い驚きました。元部長がこのような講演会に参加されるとは思いもよりませんでした。

(Ki)


 内容は、安倍政権が「日本を取り戻す」と言いながら実は日本をアメリカに売り渡す政治を強行している事の実態。 国民の多数の意志を無視して独裁政治に突き進もうとしている事の無謀さを通快にバッサリ斬り込んでくれました。そして今後の選挙で政権交代を目指すための運動の必要性を熱く論じてくれました。そのためには 野党と国民の共同で運動を盛り上げ、無関心層がワクワクする政治情勢を創り出すことが必要だ。と訴えていました。
 講演後、内田 樹 (神戸女子学院大学名誉教授)との対談では、自公政権の崩壊が始まっていることの実態を語ってくれました。(ローマ帝国、モンゴル帝国の滅亡、大英帝国、アメリカ帝国の衰退と同じで奢れるものの崩壊は世の常)

感想1.ワクワクする政治情勢をつくりあげる事に貢献したい。
   2.小選挙区制を肯定していたのが疑問。
   3.北朝鮮の脅しについて:もし日本が攻撃されたら日本とアメリカで2週間あれば北朝鮮を征服できる。との強行発言が気になりました。

(Sa)


 4月2日東灘9条の会10周年記念講演会「小林節さんの講演会」に参加してきました。会場には定員500人のところに、主催者発表で満員の650人が参加し熱気に包まれた中で始まりました。
 講演のテーマは「立憲主義と民主主義を取り戻そう」と題したもので、熱気とユーモアにみちた小林節さんの話に引き込まれ、約1時間半の時がアッという間に過ぎた感じでした。

 特に印象に残ったのは、北朝鮮や中国の脅威論を政府や大マスコミが宣伝していることについて、わかりやすく説明していただき、自分の中のもやもや感がすっきりしたことです。
 北朝鮮については「最近ミサイル発射や核実験でいろいろ挑発していますが、あれはダダの挑発です。私がアメリカにいたとき国防総省の友人に見せてもらった資料では、北朝鮮が日本に攻撃を加え、日本の自衛隊が自衛のために反撃をした場合、約1週間で北朝鮮をつぶすことができると・・・それがわかるから北朝鮮も攻撃しないし、日本の自衛隊もポーズはするがまともに対応しないのです。本当に心配なら、迎撃ミサイル(パトリオット)を沖縄や奄美大島などに配備しないで、ある意味核爆弾に匹敵する日本海沿岸にたくさんある原発に配備するはずです。それをしないのは双方が、こういう理由がよく分かっているからです。」

 また中国の南シナ海進出については、「あそこは、歴史的にもフィリッピン、インドネシア、ベトナムなどの諸国と、領有権を争ってきた歴史があり、他国のゴタゴタに日本が口を挟む問題ではありません。石油のルートがどうのこうのという話はあるが、危なかったら少し遠回りをすれば済むことです。そんなことに日本が口出ししなくてもよいことです。」

 最後に今度の参院選について、「今度の選挙は勝てるかもしれないというワクワク感を作ることが大事だし、それができつつある。立憲主義を守り、再び戦前にしないための踏ん張りどころである。」と熱く語っていただき、私も頑張ろうという気持ちになりました。

(ワクワクおじさんより)


(16.04.08)