マルちゃんの"異議あり"トーク

−第10話:安倍自公政権の野望、「戦争立法」の巻−

「『米国では1日に22人の帰還兵が自殺しているといわれている。無数の家族が私と同じ道を歩かされている』・『こうした経験を防ぐ最大の予防策は戦争をしないことだ。子どもや孫を守りたいなら今すぐ立ち上がろう。次のジェフリーがあちこちにいるのだから』と、2015年3月20日ワシントン市内で開催された、反戦イラク帰還兵の会の体験を聞く会で、イラク戦争に従軍し帰国後に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患い、自殺したジェフリーさんの母ルーシーさんが訴えました。」(しんぶん赤旗、2015.3.22日刊紙)

同じ日の20日、自民・公明両党は、安全保障法制に関する協議会を開き、「戦争立法」の合意文書をまとめ公表しました。
早ければ、2015年5月の連休明けにも「戦争立法」を国会に上程しようとしています。

沖縄では、沖縄の民意を無視するとともに、環境を破壊しながら辺野古埋立工事を強行して、米軍の最新鋭基地建設を進めています。

そんな時、またまた登場。マルちゃんの"異議あり"
安倍自公政権が進めようとしている「戦争立法」の狙いを、マルちゃんとアベちゃん、そして、アベちゃんの同志のキタ君とのトークから見てみましょう!

マルちゃん

3月29日放送のTBS番組「時事放談」で、アベちゃんの大先輩である自民党元幹部だった野中広務さんと古賀誠さんが、アメリカのルーシーさんと同様な発言をしておった。
野中さんは、「自衛隊を海外に出し、活動範囲を広げたら必ず戦死者が出る」・「(戦争で)亡くなった人に申し訳ない。本当に戦後70年は何だったんだと。悔しくて、悔しくて夜も寝られない」と、発言しておった。
古賀さんは、「とんでもない法制化」・「自民党の先生方、なんで黙っているんだ。ここで声を出さなければ、日本の平和はどうなっていくのか」と、怒りをあらわに語っておった。
ルーシーさんや野中さん・古賀さん、そして、どの世論調査でも「戦争立法」反対が賛成を上回っている国民の声を、どのように聞いているのか、まず、聞かせてもらおう。

アベちゃん

まず、はっきり言わせて戴きますが、戦争をするなどとは一言も言っておりません。
わたくしども・・・。ア〜ッ!マルちゃんにご紹介するのを忘れておりました。こちらにおられる我が同志のキタ君でございます。
平和を立党の精神として、戦後一貫して政治を追求されてきた公明党のキタ君が一緒でございますから、戦争などする訳がございません。
安倍自公政権は、「積極的平和主義」を唱えて発足しておりますから、万万が一にも戦争なんてありえません。

キタ君 

わたくしども・・・。(こんな言い方、チョットまずいかな・・・?)
ゴホン!まずは、わたくしの方から、この度の「戦争立法」・・・いや、「安保法制」の上程に関する経緯から話させて戴きます。
「積極的平和主義」の考えの基、「集団的自衛権行使」容認の閣議決定を2014年7月1日に行い、それ以降、両党が「戦争立法」ではなくて・・・エ〜ッと「安保法制」の協議を重ね、2015年3月20日、合意に至ったしだいでございます。(何とか、まとまったかな・・・?)

マルちゃん

戦争は、自らが仕掛けようが、仕掛けられようが戦闘状態になれば人間が人間を殺し殺され合う状態になり、行き着いた先が70年前の過去の日本の姿じゃ。
その過去の教訓を、あんたらが唱える「安保法制」とやらの、合意の中身が無にしているということが問題なのじゃ。
第一の問題は、アメリカが世界各地で始めた戦争に、自衛隊が何時でも何処でも支援することが出来る法制にしようとしていることじゃ。
第二の問題は、集団的自衛権の「限定容認」などと主張している武力行使の「新3要件」の中身じゃ。

アベちゃん

あらためて、その「新3要件」について説明させて戴きます。
第一要件でございますが、我が国または、日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、日本の存立が脅かされ、国民の生命、権利が根底から覆される明白な危険がある場合でございます。
第二要件でございますが、第一要件の危険を排除し、日本の存立を全うし、国民を守るため他に適当な手段がない場合でございます。
第三の要件でございますが、第二要件の適当な手段は必要最小限度の実力行使とするというものでございます。
以上が、安倍自公政権で、練りに練って仕上げた内容でございます。

マルちゃん

何が練りに練ったじゃ。ザルよりも酷い!何の歯止めにもなっていない。
第一要件じゃが、どの文言のどの箇所を見ても、時の政権の恣意的な判断でいかようにも言い繕えれる内容じゃ。
第二要件も同様じゃ、始めから適当な手段を武力のみしか考えておらん。平和的手段など始めから排除しておる。
第三要件などは子供も騙されんぞ。必要最小限度とは、攻撃相手の武力以上の武力でないと意味がない。つまり、必要最小限度の行き着く先は、最高レベルの武力ということになるのじゃ。

アベちゃん

待ってました。そう言われると存じておりましたので、「平和の党」の公明党様からキタ君をお呼び致している所存でございます。
それでは、キタ君!どうぞ!

キタ君

エ〜ッ!?ここで振ってくる・・・。(どうしよう、何か言わなきゃ)
「平和の党」を自負しております我が党としましては、アベちゃんの暴走カーのブレーキ役・・・。(アベちゃんの鋭い視線)
い〜や、安倍自公政権の「積極的平和主義」を国民の皆様に納得して戴く潤滑剤として、いろんな歯止めを設けているところでございます。
一つめとしまして、自衛隊派遣に際しましては、国会の「事前承認」を盛り込んでおります。
二つめとしまして、自衛隊員の「安全確保」のために、自衛隊の活動場所の近くが戦闘現場になった場合、一時休止するとしております。
この「事前承認」と「安全確保」によって、歯止めが担保されたと確信しているところでございます。(よっしゃ、完璧だ!)

マルちゃん

何が歯止めが担保されたじゃ。大穴だらけじゃ
一つめの国会の「事前承認」じゃが、緊急の場合には「事後」にするという抜け穴が空いておる。
二つめの「安全確保」の内容がこれまた酷い。従来の派兵法で禁じていた戦闘地域での活動を認めておる。それに銃撃戦が始まれば、一時休止などしている場合じゃない。すぐに戦闘に巻き込まれてしまうんじゃ。しかも、他国兵士を含む捜索・救難を戦闘現場でも行うという、最も危険な例外まで設けられておる。
これらのどこに、歯止めが担保されたと言えるのじゃ。逆に「事前承認」・「安全確保」という潤滑剤によって、暴走カーはどんどん加速しておる

アベちゃん

わたくしは、2014年7月15日の参院予算委員会の席上で「当然、身を守るために、また任務を遂行するための武器の使用はあり得る」と、発言させて戴きましたが、今もその気持ちに変わりはございません。
「平和」は「積極的」に戦い取るものでございます。ここに「積極的平和主義」の真髄がございます。
我が軍は不滅です!!

マルちゃん

ア〜アッ??とうとう暴走カーが制御不能状態に陥ったようじゃ。
潤滑剤を撒き散らしたキタ君! どうするんじゃ。

キタ君 

・・・どうしよう!?
暴走カーは何処に行こうとしてるんでしょ?

マルちゃん

本人は認識しているかどうかは、ワシにもわからんが、暴走カーの行き着く先がそろそろ本人にも見えてきたようじゃ。

アベちゃん

アレ???この道・・・いつか来た道・・・?

マルちゃんへの、共感・異論・反論・逆異議ありetc.待ってまーす!?

(15.04.19)