マルちゃんの"異議あり"トーク

第4話:安倍「教育改革」の巻

「内閣が責任をもって決める。その最終責任は私が負っている。」

安倍首相は、憲法解釈変更や教育改革について、衆院予算委員会で暴走答弁の連発です。

戦後の旧教育基本法は、「マインドコントロール(洗脳)」されていたと述べ、戦後教育を批判しています。

そんな時、またまた登場。マルちゃんの"異議あり"。
 誰のための何のための「教育改革」か?マルちゃんの話を聞いてみましょう!

マルちゃん

アベちゃんに質問しても良いかな?

アベちゃん

何でもどうぞ。

私には、答えられない問題はありませんので。

マルちゃん

なかなかの自信じゃのう。

それでは、お尋ねするが、戦後教育の旧教育基本法の何が「マインドコントロール(洗脳)」していると言われるのかのう。

アベちゃん

よくぞ聞いて下さいました。

戦後教育の基盤である旧教育基本法は、権利と自由ばかりを強調されて、義務と責任がおざなりにされております。

また、いじめはどこの社会でもあることでございますが、大切なのは、いじめに耐える心の育成でございます。

そして、未来を背負う若者たちには、わが国と郷土を愛する心を養い、美しい日本を築いていただきたいと考えております。

戦後の教育で「マインドコントロール」された若者たちの、間違った権利意識や規範を失った自由な行動を、叩き直し・・・ゴホン!・・・いや、見直して愛国心を持ったグローバルな人材を育てたいというのが、わたくしの使命であると思っております。

そのために「教育再生実行会議を立ち上げ、教育再生を実行していく所存であります。

マルちゃん

相変わらず、国会答弁調で言語明瞭じゃのう。

それはさておき、ワシは、日本の戦前から戦後の教育を見てきておる。

戦前の教育は、天皇に支配されて日本は神の国とか、お国のために命を捨てよと教え込まれ、侵略戦争に駆り立てていく役割を果たしたのじゃ。

その反省を込めて、戦後の教育は、国からの介入を排除し、憲法の平和と民主主義の理念を実現する人間を育成するということを目的に出発したのじゃ。

もう一つ、質問じゃ。

「教育再生会議」で何を決めたいと考えているのじゃ。

アベちゃん

ナイス、質問です!

まず一つ目は、いじめの罰則強化で、規範を守る人材創りでごいざいます。

二つ目は、決められない・他人任せの教育委員会を、自治体の首長がコントロールできるシステムを創ることでございます。

三つ目は、学長権限を強化して、産業界に貢献する大学に再編することでございます。

四つ目は、高校段階から大学入試者選抜を始めて、競争主義を強めることでございます。

その他、まだまだ、たくさんの教育改革内容を「教育再生会議」で準備しております。

マルちゃん

よくもまあ、教育のゆがみに拍車をかけるものばかり、用意したものじゃ。

あんたの言った内容は、経団連が「大企業の競争力強化に向けた教育改革」ですでに表明しとるし、アメリカからも「愛国心や規範意識を教え込み、管理統制を強めて国民統合をはかっていく」ことを常々言われていることじゃ。

つまり、あんたの教育改革は、大企業が望んでいる激しい格差と競争に勝ち抜く少数のエリート創り、アメリカが望んでいる命令一下、言われた通りに動く若者造りなのじゃ。

アベちゃん

それが何か問題ですか?

資本主義だったら、当たり前のことでしょ。

マルちゃん

"異議あり!"

資本主義の成果を何も理解しておらん。ワシは、資本主義を探求し続け、良くも悪くも理解しておる。

悪い所は、日々の生活や今の閉塞感のなかで、いやという程、国民は実感しておる。

しかし、良い点もあるのじゃ。それは、個人の発達、つまり権利意識の発達、拘束されない自由な時間の要求、社会的規範の順守などなど、なるあらゆる民主主義の基礎を創り出したことじゃ。

あんたのやろうとしていることは、個人の上に国家を置くという、戦前の非民主主義体制じゃ。

資本主義という経済形態が民主主義を創り出したということは、民主主義が無いと、資本主義は成り立ち得ないことにも繋がるとは思わんのか。

アベちゃん

資本主義の国よりも、神の国の方が大切だも〜ん。

マルちゃんへの、共感・異論・反論・逆異議ありetc.待ってまーす!?

(14.03.16)