重工産業労働組合と造船重機連絡会らが中央省庁に要請行動
はじめて要請行動に参加しました
重工産業労働組合と造船重機連絡会は6月29日、アスベスト・労働安全問題、派遣労働者・契約社員問題、三菱商船撤退問題、脱原発・原発労働者の健康問題などで厚生労働省、国土交通省、経済産業省に要請し交渉しました。参加者数は20数名で、厚労省には仁比前参議院議員も同席しました。
各省庁からは事前に渡してある要請内容に沿って説明があり、質疑応答が行われました。交渉は10時30分から昼食を挟んで17時近くに及びましたが、あっという間に時間が経ち十分な話し合いが出来なかったことは残念でした。しかし、各省庁担当者は、こちらの要請に対してすべて説明する姿勢を示し、その態度には誠実さを感じました。
厚生労働省との交渉では、昨年、川重における派遣社員の「クーリング・オフ」悪用問題の調査を要請したにもかかわらず、本省側がその実態を把握していないことに対して、仁比前参議院議員が早急に実態を調べるように強く迫りました。その迫力には驚かされました。
東電原発事故に関して、現在、この原発で9,900人(内東電社員2,200人)もの人が働いており、労働時間は1人1日1時間で、事前にJ-ビレッジで教育しているとの説明がありました。しかし、教育は東電が震災前の資料で行っており、厚生労働省はどのような教育が行われているかの実態をつかんでいないと聞いて、ビックリしました。(震災前の教育資料は「安全神話」が入った資料ではないでしょうか。)
また、原発事故の対応も東電が主体で、「原発事故が起こった場合の対応が今までまとめられていないため、今の事故対応が初めて実施するものばかりで、試行錯誤しながら行っている」と本省から説明がありました。つくづく制御できない物を作ったことへの怒りを強く感じました。
中央省庁交渉に初めて参加して、こちら側の要請に対して省庁側が誠実に対応してくれますので、職場における労働者の実態をよくつかんで要請することの必要性を感じました。
(同行した川重労働者)
「船を残すよう三菱に促して」と要請
国土交通省への交渉で、「神戸の造船を残そう」連絡会から堀内照文さん、金沢はるみ市会議員ら9名が参加し、「三菱重工に商船建造撤退を見直すよう促してほしい」と要請しました。
参加者は、「三菱重工は原発がこのような事態になって、展望を示さないまま商船建造撤退だけは進行させている」「2次・3次など直接取引きがない業者・労働者は実態をも把握しようとしていない」「造船がなくなった神戸は港神戸の看板が泣く」「空いた貸事務所やアパートが増え、三菱村になりつつある」「神戸にとっては造船建造は撤退させたらいかんというのが実態だ」「神戸市長は2回も存続を要請している。政府の姿勢が大事だ、存続を促してほしい」と強く要請をしました。
(「神戸の造船を残そう」連絡会の会員)
(11.07.09)