新年を迎えて
新年明けましておめでとうございます。
日本共産党川崎重工委員会のホームページも昨年4月3日に立ちあがって以来、初めての正月を迎えることになりました。この間職場の身近な話題や、働く仲間の生活と安全を守る立場から、記事を掲載してきましたが、今年も「労働者が誇りを持って働ける職場作り」をめざし、元気に頑張ってゆきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
昨年を振り返ると、大企業の信頼がこれほど揺らいだ年はこれまで無かったのではないでしょうか。一歩間違えば大惨事になる相次ぐ航空機の整備ミス事故や、100名を超える死者を出したJR西日本の福知山線脱線事故は、安全より利益を優先する企業の姿勢が厳しく糾弾された事故でした。
クボタ旧神崎工場のアスベスト健康被害に端を発し、大手造船各社など全国の企業に広がったアスベスト公害では、1970年代から健康被害があるとして世界各国で製造禁止し始めていたアスベストを、野放しにしてきた政府や、企業の責任が問われました。
鋼鉄製橋梁工事をめぐる談合事件では、業界全体を巻き込んだ前代未聞の談合事件になり、川崎重工からも逮捕者を出す事態となりました。事件を契機に長年にわたって国民の税金を食い物にしていた業界の実態が明らかになり、国民の中から大きな批判が起きました。
耐震補強偽装事件では、多くのマンションやホテルが、基準値の50%以下という耐震強度しかなく、政府の推進する民営化により、まともな検査が出来ない検査機関の実態が明らかになり、大きな社会問題になっています。
川崎重工もアスベスト公害や、鋼鉄製橋梁談合事件など昨年一年全国を騒がせた、これらの大事件に少なからず関わっており、二度とこのような事件を起こさないよう、監視を強めて行きたいと考えております。
昨年は明るい話題もありました。岐阜工場への配転拒否を理由に解雇され、27年間にわたって会社と争っていた「近藤解雇事件」と「賃金差別事件」の和解が、昨年9月21日に成立しました。会社は「1.川崎重工は、二つの争議の存在を認め、会社と従業員(元従業員を含む)との、このような係争がこれ以上続くことは望ましくないとの相互認識の上に立ち、話し合いにより解決する。2.憲法に定める基本的人権を尊重し、労働法令を尊重し公平な人事施策の継続的実行を約束する。他の従業員と同じく公平に扱うことを約束する。」と述べ、多くの労働者を励ましました。
今年は、小泉内閣のもとで合計24兆円にも上る庶民大増税と医療費など社会保障の連続改悪が行われようとしています。この一方で法人税の減税は繰り返し行われ、大企業はバブル期を上回る利益を上げています。川崎重工グループでも連結決算で公表目標の220億円を上回る利益を上げる見通しです。その中で労働者の賃金は、昨年実施されたTAR-GET(労働条件改悪)により大幅な賃下げになっています。春闘での賃上げは労働者の生活を守るためにも絶対に必要です。新年を迎え、労働者の生活と安全を守るために、心新たに頑張ってまいりたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願い致します。
(06.01.22)