川崎重工・中国出向エンジニア過労死事件
川重が178団体の署名簿の受け取りを拒否


12月22日(木)に、「川崎重工業(株)・中国出向エンジニア過労死事件のご遺族を支える会」は、全国の178団体から寄せられた団体署名簿を川重神戸本社に渡そうとしましたが、会社は受け取りを拒否しました。

対応した会社の担当者からは、「係争中の案件の要請等は受け取らない」という理由でした。

団体署名簿の内容は、過労死事件の原因が安全配慮義務違反であったことを認め、ご遺族への謝罪と賠償に応じること、あわせて働く者の命と健康を守ることを最優先にした再発防止策を求めるものです。

川崎重工グループ行動規範では、「私たち川崎重工グループは、製品・サービスを通じて、また事業活動の各プロセスを通じてさまざまなステークホルダーと関わっています。ステークホルダーに配慮し、信頼を得ることは企業活動の根本です」と述べています。この署名に応じられた団体も、川重のステークホルダーとして関わっています。

会社は、裁判で係争中ということで署名簿の受け取りを拒否しましたが、係争する前からご遺族の話し合いの求めにも応じず、さらに、弁護団が安全配慮義務違反を認め損害賠償に応じるように求めた通知に対しても「一切対応しかねます」と突っぱねています。

裁判で係争中であっても、全国の多くの団体から寄せられた署名簿を受け取らない姿勢は、社会的に不誠実な態度であり、ステークホルダーからの信頼を失う態度です。


(22.12.24)