中途採用者の採用条件の明確化を
私たちは、昨年「はぐるま」秋季号で「中途入社(キャリア採用)の処遇改善を」という問題を取り上げました。その後、中途入社(キャリア採用)の若い設計者の方から次のような投稿がありました。
「中途採用応募前に参照した求人票と入社前に契約した労働条件通知書の業務内容に対し、実際の業務が違っていた。挙句の果てに海外勤務までさせられた。その間、契約と異なると上司や人事部門などにも相談したが、応じてくれず、再発防止について何も示さず、労働条件を変更したことへの謝罪もなかった。いたたまれなくなり職場を去る選択をした。」という内容です。
意欲をもって入社された社員を育てられず離職者を生みだすことは、会社にとっても社会にとっても大きな損失です。
投稿者の方は、中途入社された方が自分と同じ苦しい思いをしないために、会社への再発防止策について次のように寄せられました。
【再発防止策】
1.会社は求人票に労働条件を正しく記載する。明示された労働条件と異なる条件で労働契約を結ぶ場合は、求職者に変更条件を書面で明示しその説明を行う。
2.内定確定後に実施する求職者に対する条件通知面談について、人事部門のみならず、配属先の所属長も立ち会い、労働条件通知書の内容である勤務地・配属先・業務
内容など、その後の異動などが予想される場合も含め求職者に説明をする。それとともに労働条件通知書の内容と相違がないことを求職者と共に確認し労働契約を結ぶ。
投稿者の方からの再発防止策は以上2点、いたって簡潔です。
川重には多くの中途採用者の方が入社され、また同時に少なくない方が退職されています。
投稿者の方の退職は入社時の労働契約の不備が起因していました。
入社時の労働契約は労使双方が対等の立場で結ばれ、労働者の人権が尊重されるべきものでなければなりません。会社に対しては再発防止にむけて真摯な対応をお願いしたいと思います。
(23.07.05)