「誰もが人間として尊重され、健康と安全が守られる職場」の実現をめざし、人間らしく働けるルールを確立しよう!

川重で働く労働者のみなさんへ

 いま職場では、「契約更新のたびに不安で眠れない」「山ほどの仕事量でしょっちゅう午前様だ」「60歳になったからといって4割も給料をカットされた」・・・などの声がよく聞かれます。労働災害やメンタルヘルス障害も深刻です。技術技能の伝承も危ぶまれています。単価の切り下げで下請け業者からは悲鳴があがっています。
 あまりにも「収益性の向上」「コスト削減」が優先されています。

 これでは労働者と会社の未来がたいへん心配です。人間らしい労働、人間らしい生活がきずかれてこそ、よい仕事ができるし、企業も発展するのではないでしょうか。
 川崎重工委員会は、人間らしく働けるルールとして以下の提案を行うとともに、川重で働く労働者の皆さんが、ともに考え、ともに力をあわせることを心から呼びかけます。

1.「使い捨て」労働をなくし、「雇用は正社員が当たり前」に

   誰もが人間として尊厳をもって働く権利を持っています。人間を景気の「調整弁」として使う非人間的な「使い捨て」労働は許されません。
労働者派遣は臨時的、一時的業務に限定し、「雇用は正社員が当たり前」に。
非正規社員に正社員への道を積極的に開く。

2.違法「サービス残業」を根絶し、長時間労働の是正を

   労働時間の短縮は、人間らしく生き、人間的に成長する上で一番の基礎となる問題です。人間生活としての時間を奪い、体力を消耗させる長時間労働は是正しなければなりません。ましてや、「サービス残業」は、犯罪行為であり許されません。
上級専門職や裁量労働制の労働者も含め、ICカード等による始業・終業管理を。
時間外労働の限度をさしあたり下記の時間まで引き下げる。
   期間と限度時間(労働省公示第154号)
期間   : 1週間 2週間 4週間 1箇月 2箇月 3箇月 1年間
限度時間: 15時間 27時間 43時間 45時間 81時間 120時間 360時間
連続休息時間はEU並みの最低11時間の確保を。
(深夜12時まで働いたら、翌日出勤は11時以降)

3.賃金カットや抑制をやめ、人間らしい生活ができる賃金を

   すべての労働者と家族は、健康で文化的な生活を営む権利を持っています。非正規社員は年収200万以下の人も多く、高齢者は大幅な賃金カット。子育てやローン返済などがままならない状況に追い込まれています。
正規・非正規、関連企業の労働者も含め、八時間労働でまともな生活ができる賃金を。
労働者の命と健康を脅かすTAR‐GETなどの成果主義を改め、専門性と経験度を正当に評価する賃金制度に。
年齢・性別や雇用形態に関係なく、「同一価値労働同一賃金」の均等待遇にする。

4.「利潤第一」の生産計画をやめ、安全・安心で働きやすい職場環境を

   労働者は、安全かつ快適な職場環境で働く権利を持っています。セクハラやパワハラ、労働災害や過労死もない、なによりも人間の命が大切にされる職場環境の実現は、企業の義務です。
罰則や自己責任追及の安全対策を改め、十分な「欠勤率」と「余裕時間」をくみこんだ要員で無理のない工程を。(ドイツなどでは「欠勤率」を15〜17%の計算で要員計画、日本では5%程度が普通。)
請負・派遣労働者も含め、事業所で働くすべての労働者に会社の責任で安全教育の強化を。
技術の伝承とともに安全の伝承に取り組む。
災害の危険性が極めて高い混在作業を原則中止に。

5.女性差別をなくし、雇用における男女平等の実現を

   誰もが性差別を受けることなく平等に働く権利を持っており、母性の保護は真の男女平等を実現する前提です。女性の賃金は、男性の6割程度で、派遣社員はさらに深刻です。出産・育児の職場環境はきびしくなるばかりです。
女性の「昇進・昇格の差別」を是正する。
「男女平等」を逆手にとった女性の深夜・長時間労働を禁止する。
非正規の女性も含め、産休や育児休暇の拡充、勤務時間の短縮などで、安心して仕事も子育てもできる労働条件に改善する。

6.コンプライアンス違反をやめ、社会的責任を立派に果たす企業に

   会社は、コンプライアンスの厳守は当然のこと、社会的存在にふさわしく社会的責任を果たす必要があります。国民の血税を食い物にする談合や金権腐敗政治の温床である政治献金などはとんでもありません。
最大の景気対策である雇用拡大と非正規労働者の正社員化を。
地域経済を活性化させる中小企業の下請け単価の引き上げを。

(10.11.06)