川崎重工・中国出向エンジニア過労死事件
川重がまたも団体署名簿受け取りを拒否(団体署名248筆)


読者の方から投稿がありましたので紹介します。

「川崎重工業(株)中国出向エンジニア過労死事件のご遺族を支える会」は14日、神戸市中央区にある川崎重工業本社に、2013年に過労自死した社員への安全配慮義務を会社側が認めるよう求める橋本康彦社長宛ての団体署名248筆を受け取るよう申し入れました。対応した社員は、「司法で事実関係を明らかにしたい」と署名の受け取りを拒否しました。

これは2月15日付け「しんぶん赤旗」全国版紙面で報じられたものです。

「支える会」は、昨年12月22日にも全国の団体から寄せられた団体署名178筆を川重神戸本社に渡そうとしましたが、この時も「係争中の案件の要請等は受け取らない」との理由で受け取りを拒否しました。その後2か月足らずで全国から新たに寄せられた70団体の署名70筆と合わせて、今回248筆の署名を持参し川重へ受け取りの申入れを行いました。

クリスタルビルの1階受付にてしばらく待ってから、降りてこられた担当者の方2名と30分以上の問答の末、またも受け取りを拒否されました。

「川重は一人の命がなくなったことをどう考えているのか」「こんな対応あり得ない」「信じられない」など、申入れを行った人たちから怒りの声があがりました。

川重は、陸海空の輸送機製造や医療機器などの精密機械分野、産業プラントなどで、日本の基幹産業を支えているグローバルな大企業です。この川重の対応を知った多くの方から社会的責任を放棄する川重への批判が広がっています。

川重が起こした過労死事件にもかかわらず、このような川重の対応は過労死された被災者の尊厳をおとしめ、ご遺族を傷つけ苦しめることになります。

川重グループで働く労働者にとっても、このような命と健康を軽視する川重で働き続けることは不安です。職場では人手不足で時間に追われ、人権や普通に人間らしく働くための待遇が軽視され労働環境は悪くなるばかりです。過労死等がいつ起きてもおかしくない状況もあります。このままでは川重の未来が心配です。働くものが望む本当の「かわるさき」へ変革してほしいと思います。

川重は、全国の団体から寄せられている多くの署名の重みを自覚して、安全配慮義務違反を認め、ご遺族に心から謝罪するとともに再発防止策に真面目に取り組んでほしいです。

(M.I 記)


(23.02.16)