川崎重工・株主総会
企業の社会的責任についての質問と回答


6月26日(水)に神戸国際会館で株主総会が開催されました。

報道によると、株主460人が出席し、新幹線台車亀裂問題の再発防止の徹底を求める意見や、北米での大規模な損失を出した車両事業の見通しなどについて質問があったということです。

報道されなかった企業の社会的責任に関する株主の質問と会社回答を紹介します。

「働き方改革」の問題について
【株主質問】
最近、私傷病で亡くなられる方が増えていること、また、船舶では優秀な人材が多く退職しており、歯止めがかからない状態になっていると言われています。
労働者が本当に夢と希望を持って働ける会社にしていく上で、働き方改革でいま一番重視している問題は何かを聞かせていただきたい。


【会社回答】
全従業員に対しアンケートを取りまして、当社の従業員は、達成志向性、言われたことを黙々とやる、これ非常に重要な要素だと思います。それに、なかなか応用性が利かない、新しいことに挑戦しない、おとなしい、そういう結果も出ております。
職場において、とくに若い人達が元気に発言できて、上司がその発言を認める、いい発言があればそれを取り上げるように展開して活気のある職場にしていく、これが現在一番重要であると思っています。 
【株主質問】
死亡退職者とその中の自殺者は何人なのか。女性がどのように活躍し、役職の比率はどれくらいか。障がい者の雇用率はどうなっているのか。数字を聞かせていただきたい。

【会社回答】
2018年の私傷病の退職者は20名、そのうちで自殺者は7名でございました。同じ会社で働く仲間をこんな形で失うのは非常に残念に思っています。理由というのはなかなか特定出来ません。仕事によってそういうことになったと言うことではありません。労災認定とは全く関係のない事由と認識しています。
女性の活躍状況は、管理職・役職者は全社で1.2%。障がい者の方の法定雇用は、今年の4月1日で2.5%になっており、重度障害者、精神障害者、知的障害者、このような方々も雇用しております。
 
自殺問題について 
【株主質問】
川重で働く人が定年まで元気に働けるようにすることが会社の責任です。自殺者が明石工場と兵庫工場に多いと聞いています。それぞれの工場でこの10年間の自殺者が何人いるのかを聞かせてほしい。

【会社回答】
事業所の方の数字は、いろんなさし障りが出ますので差し控えさせて頂きます。2017年以前の過去5年間の自殺者は7人でございます。今年は約半年経過していますが、誰もいないということになっていますので、昨年は異常ではなかったかと考えています。いずれの方も労災認定されるようなこともございませんし、もちろん会社の健康要管理者に指定されていることもなく、定期健康診断時にメンタル指導の相談の希望もなかったということを申し上げておきます。 
 
ROIC8%という事業の撤退基準について 
【株主質問】
ROICの撤退基準ですが、川重は従来からROIC8%に届かない事業は、縮小・撤退するという方針ですが、私は労働者や地域社会に大きな犠牲を強いる事業の縮小・撤退は反対という立場です。5月20日の日本経済新聞に、不採算事業の存廃を判断するための撤退基準を撤廃するという記事がありました。中期経営計画には書かれていませんが、基準を見直したのか、見直したのであればその理由を聞かせて下さい。

【会社回答】
ROIC8%をクリアできなければ事業から撤退するという明確な基準を設けたつもりはございません。ROIC8%に至る道筋、市場動向を総合的な判断で事業展開を決めると説明を申し上げてきました。5月30日には、このあたりの質問をもう少し細かく、市場の動向、市場の成長性、当社の強み弱み、収益性、これらの要素を付加して基準を決めていこうと申し上げました。 


参考: 2018年の株主総会での質問と回答はこちらをクリックしてください。