戦争と平和の問題について

 自・公政府の枠組みの一つは、アメリカの意図に従いつつ、憲法を改悪して戦争を放棄した第九条を破棄し、日本を公然と戦争の出来る国にすることです。安倍政権はこの憲法改悪を前面に掲げて参院選をたたかいましたが、大敗北を喫しました。
 さらに、読売新聞が実施した連続世論調査では、04年には憲法改正賛成が65.0%、反対が22.7%だったものが、08年には賛成が42.5%、反対が43.1%と逆転しています。また、改憲反対の理由のトップは「世界に誇る平和憲法だから」であり、9条については改憲反対が60%と賛成の31%の2倍に昇っています。このような変化は、04年に「九条の会」が結成されて年々その数が増え、08年には7千を超えるようになっている変化と軌を一にしています。すなわち、「九条の会」の運動が国民の世論を変えたといえるでしょう。(志位委員長、しんぶん赤旗 08.5.3)
 また、航空自衛隊のイラク派遣が憲法違反であるという名古屋高裁の判決が確定しています。(しんぶん赤旗 08.5.3)
 このように、戦争と平和の問題でも、運動が世論を変え、国の政治を変えることが出来ることが証明されました。
 これについて、憲法記念日の集会での作家澤地久枝さんの発言を紹介しましょう。
 「日本中で風が吹き始めた。あまりにひどい政治ですから。・・・いま憲法はずたずた。でもあきらめるのは早すぎます。国境を越えた未来のために、大地に種をまく仕事です。一人が始めなければ何も始まりません。・・・今度の総選挙で与党を勝たせないようにしませんか。小田実さんも、政治が動き出すのをきっと見たかったでしょう」。しんぶん赤旗 (08.5.4)